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GATE ショッカー 彼の地にて、斯く戦えり
第3話 外交
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「西暦2016年ですが……そちらはどうですか?」

2016年と聞いて、何かを察したような顔をしたクリスを見て菅原が尋ね返す。

「…我々の世界の西暦は2073年です。」

一気に会議室の雰囲気が重くなる。

菅原はショッカーとの技術格差がどれくらい離れているのか気になり、質問した。

「……1つ質問したいのですが……あなた方から見て我々の技術力は西暦何年頃と同じくらいですか?」 

「……その、失礼ですが貴国の技術力は我々から見て…総合的に……1990年代レベルです…はい。」

「我が国の……技術力が……1990年代レベル………。」

菅原は卒倒しそうであった。ショッカー世界とは軽く半世紀以上は差があることを知ってしまったからだ。

それから、菅原は顔面蒼白のまま、日本側の世界の紹介を始めた。
アメリカやロシア、中国などの大国の話やEUなどの国家間の共同体、その他にも世界や経済の情勢の話をした。
クリス達、ショッカー世界の人間からすれば、偉大なる大首領様がいなかった「ifの世界の話」であり、統率の取れていない混沌とした世界のように感じた。

「では日本国は何故、この世界に?」

しばらくしてからクリスは菅原に質問した。この回答によってはショッカーは日本国との全面戦争を覚悟しなければならなかった。

「我が国は『門』から現れた『帝国』と名乗る武装勢力に銀座を攻撃され、一般市民を虐殺されました。よって、この世界へは容疑者首謀者の逮捕と補償獲得の強制執行、並びに調査の為、来ました。あなた方と敵対するつもりはありません。」

クリスは菅原が帝国を武装勢力、皇帝を首謀者と呼んだことを疑問に思った。
しかし、1つのことを思い出した。

(そうか、日本国はまだ憲法9条を守っているのか……。)

ショッカー世界での日本国は1973年に滅亡し、ショッカーが直々に統治する日本エリアとなった。そして当たり前ではあるがその時に日本国憲法は消滅していた。

確かに交戦権の否認を謳った憲法9条を守ったまま帝国軍と戦うには帝国を武装勢力として「逮捕」の名目で軍を…もとい自衛隊を送るしかない。

(難儀なこった。さしずめ国内ではまだ自衛隊の派遣に賛否が別れてるな。
これは使えるぞ。)

クリスが今後の対日外交に頭を巡らす。


「そろそろ休憩時間ですね。日本国の皆様、ありがとうございました。」

「ええ、次はショッカーの紹介ですね。お手柔らかにお願いします。」

菅原はハハッと苦笑いしながら退室した。


数十分後……………。


「次は我々、ショッカーの番です。」

(どんな国何だ?SFチックな世界なのか?それとも……。)

菅原は覚悟を決める。心の中では相手が平和
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