蒼紅:第三十七話 悪夢
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テンジアンを倒した2人は先に進み、鏡が複数並んだ場所に出た。
「またこの鏡か…一体何があると言うんだ?」
「取り敢えず調べてみよう。4つもあるから1人2つで」
GVが下の2つの鏡を調べに向かい、ソウは上の鏡を調べると他の部屋に飛ばされる。
ソウとGVが調べた鏡によって飛ばされた先にはG7のコピーがおり、どうやらパンテーラが第七波動でオリジナルの能力と記憶を引き継がせた虚像のようだ。
戦闘力と性格はオリジナルと同等だったが、全ての能力がオリジナルが倒された時点のままのために一度戦い、倒した相手なので然程苦戦はしなかった。
「まさかまたガウリとニケーと戦うことになるとはな…」
「僕はジブリールとニムロドだった。」
GVはどうやらジブリールとニムロドと戦ったようだ。
一度戦った相手のコピーとは言え、ジブリールとニムロドはかなりの強敵だったはずだ。
因みにジブリールはオリジナルの最期の記憶のせいか、体に与えられる痛みによって快感を感じるマゾヒストと化してしまい、GVを困惑させてしまったが、GVのノーマルスキルの霆龍玉によって跡形もなく粉砕されてしまう。
しかし砕け散る直前に恍惚の表情を浮かべていた…。
ソウもガウリはともかく、ニケーのコピーは意味深なことを言っていた。
『ここから先は…混沌…カオスが満チています…それハ、星の光すら飲み込む…大いなる光と闇のうねり…パンテーラは平気、言いまシたが…ワタシは不安、覚えます…だからワタシ、占います。この戦いで、未来を』
「テーラはミラーピースの力で何をしようとしているんだ?」
「ようこそ、ソウ…GV…ベラデンの最奥へ…」
「「この声は…テーラ…!!」」
聞こえてきた声に2人は表情を険しくしながら先へと進んでいくと、そこにはパンテーラが佇んでいた。
「…テーラ…シアンとミラーピースを返してくれ」
「…今はまだ出来ません。シアンはミチルと同じく電子の謡精の力を手に入れる為の鍵なのですから」
「ミチル…あの無能力者の…何故、電子の謡精の力を得るのにそいつが鍵になる?シアンならまだ分かるが…」
「ミチル…彼女こそ、本来の電子の謡精の能力者なのです。その証拠にソウもGVも見たでしょう?彼女とシアンの接触によってシアンが精神的に不安定になり、モルフォの力が安定しないことを」
「待ってくれ、その…ミチルが電子の謡精の本来の能力者だと言うのなら…何故シアンに?」
確かにミチルがシアンの電子の謡精の本来の能力者だと言うのなら、飛天の事件の際にシアンの様子がおかしかったことと、モルフォの力が不安定になったことに納得が出来た。
しかし、それなら何故シアンがミチルの能力を持っているのかがGVには疑問だった
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