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異能バトルは日常系のなかで 真伝《the origin》
第一部
第四章 異能バトル
4-1 招待
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見て感心するフォクシー。

「ひとりひとりを闇討ちしてもよかったのですが、それは手間がかかる上に今回は北高校の表のメンツが関わっている。前回の敗走を数人に見られてしまいましてね」
精霊は丸眼鏡をきれいにしながら話す。

「わたくし共は早期解決を望んでいます。よって今回は総力戦。そして……」
言葉を切り、みんなの注目を集める。
「日程は明日の午後七時。場所は北高校で。いかがでしょう?」

「少し話し合いをさせてもらいます」
彩弓さんが時間を取ってくれた。
「ずいぶん急だよね」
「うん、それに絶対なんか罠があると思う」
たとえ罠がないとしても学校というステージを把握しているというのは心理的にも情報的にも大きなアドバンテージだ。
わざわざ敵に有利な状況を作ることもない。

「……私はこの条件を呑んでいいと思います」
「え?」
彩弓さんが反対意見を唱える。
「確かになにか罠があるのは確実でしょう。しかし、こちらに用意出来る場所がありません」
彩弓さんの意見に耳を傾ける。

「激しい戦いが予想されます。私達の学校をステージにした時、荒らされた学校がどの位治るのか分かりません。壊されたら元も子もないです」
もし勝てたとしても学校が壊されてたらたしかに意味がない。

「千冬さんの異空間ですがこれは警戒して入ってもらえないでしょう。あとは先日の廃工場ですがこれも相手のテリトリーと言っていい。それ以外の場所では周りに危害が及びます。ですので、多少不利でも相手の学校が最善です」
「千冬も、彩弓にさんせー。思いっきりやれる」
あたしも鳩子もこの意見に頷いた。
彩弓さんに頼りっきりなのは申し訳ないけど。

一応確認のため一十三さんの意見を仰ぐ。
「建物の修繕や人払いとかは委員会と精霊が処理してくれるけど、わたしでもそうするかな。それに、訓練してきた君たちなら多少罠があっても問題ないよ」
信頼できる先輩のお墨付きに
「では先程の条件を飲みます」
彩弓さんが決闘を受けた。

「これはこれは、なんともわたくし共も甘く見られたものだ」
フォクシーは笑みをこぼした。
「条件を飲まなければ別の手を使おうと思っていたのですが、必要なかったようだ。では、明日北高校でお待ちしています」
礼を済ませ、フォクシーはかき消えた。

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