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不可思議な館
第三章

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「これは」
「あの市長さんの自信の源か」
「一見普通の洋館やけど」
「実は迷路やから」
「その迷路を踏破出来るか」
「そう言ってきてるんやね」
「そやろな、ほな」
 それならとだ、小雪は確かな顔になってだった。
 そのうえで愛と共に洋館の踏破に挑もうとあらためて決意して挑んだ、それで今度は左の扉を開いてその向こうに出ると。
 今度は廊下だった、廊下の先の階段を降ると。
 今度は応接間に来たがそこではだ。
 ギャザーが数体いて彼等との戦闘になったが倒した、そうして周りにあった扉のうちの一つを開いて中に入ると。
 バスルームだった、見事な風呂があったが。
 そこには今度はレッサーデーモンが一体いて倒した、その後で部屋の右手にあった扉を開いて中に入ると。
 子供の遊び場だった、そこで左手の扉を開いて向こうの部屋に入ると。
 またベッドルームで今度はツインヘッドスネークがいたので倒した、ここで小雪は愛にあらためて話した。
「多分右の扉開いたら」
「おトイレやなくて」
「全然ちゃうお部屋やで」
「そやろね」
 愛も同じ見立てで頷いて答えた。
「これは」
「もうこの洋館の踏破は」
「腹くくってやね」
「何時どのお部屋に着くかわからんから」
 それでというのだ。
「それこそ出口、門に着くまで」
「もう中を進んでくしかないか」
「流石にゴールがないとかな」
 それはというのだ。
「ないやろ」
「そやろな、市長さん踏破出来たらって言うてやし」
「それやったらな」
 踏破、つまりゴールに着けるならというのだ。
「まずな」
「ゴールはあるから」
「それでな」
「出口までやな」
「行こうな」
「ほなな」
 こうしたことを話してだ、そしてだった。 
 二人は洋館の中を進み続けた、するとだった。
 何十もの扉を開き部屋にも廊下にも入った、階段も上って下がったが出口には着かない。それでだった。
 愛は眉を顰めさせて小雪にこう言った。
「もう何時出口に着けるか」
「そう思えてきたね」
「ほんまに。けど」
「こうした時は」 
 どうかとだ、小雪はその愛に話した。
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