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デート・ア・ライブ~Hakenkreuz~
第三十六話「突然の再会」
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美九の家のとある一室では何とも言えない空気が漂っていた。

「美亜さん、紹介しますね。彼女は五河士織さんです。士織さん、こちらは私の従妹の誘宵美亜さんです」

「は、初めまして。五河士織です…はい」

「…誘宵美亜です。よろしく」

満面の笑みを浮かべる美九とは対照的に紹介されあった二人には何とも言えない空気が流れている。士織と呼ばれた少女は緊張と同時に何でと言う疑問が見て取れ彼女はその正体を知り軽蔑とも取れる視線をしていた。

「それじゃ私はちょっと準備してくるので美亜さんと士織さんは先にお喋りしててください」

「あ、ありがとう」

「…」

そう言って部屋を出て行く美九。それと同時に部屋は静寂が支配し二人、特に士織の方の空気が重くなる。士織はこの状況を何とか打開したいと考えをめぐらすが緊張と混乱から何も思い浮かばないどころか余計な混乱を引き起こしていた。

だが、そんな空気も彼女の言葉で一気に変わる。

「…で、何故そんな恰好をしている。五河士道(・・・・)

「うっ…」

士織、女装した五河士道は彼女の問いかけに喉が詰まる。彼女の瞳にはほんの少しの敵意と共に変態を見る目で見ておりその視線に士道は呆気なく撃沈した。

「じ、実は…」

「大方、誘宵美九を精霊と分かったから封印する為に来たのだろう?女装をしている事から美九の男嫌いは理解しているようだな」

「…そうです」

「だが恐れ知らずだな。もし男だとバレたらどうするつもりだ?様子から察するにかなり気に入られているようだな。それが男だったと知ったらきっと大激怒するだろうな」

「…」

「最悪の場合消される可能性もある。実際、程度も状況も違うとはいえ前に一度男を半殺しにしていたからな」

「…」

「幸い美九は小隊に気付いていないようだ。…まあ、そもそも気付いていたら喋らないし家には入れないだろうからな」

「…」

彼女の言葉に士道は顔を真っ青にして聞いていた。自分がいかに危険な橋を渡っているのか理解したのであろう。

「…ああ、そう言えば私用事があったのを思い出したわ」

そう言って彼女は席を立つ。瞬間士道の顔は行かないでと言う表情が浮かぶもそれを彼女は無視して部屋を出る。瞬間、お茶や菓子を持ってきた美九と遭遇する。

「あれ?美亜さんお出かけですか?」

「ええ、少し用事を思い出して。ごめんなさい、本当なら一緒にお茶会をするはずだったのに…」

「全然かまいませんよー。士織さんがいますし美亜さんはゆっくり用事を済ませてきてください」

「…ありがとう。美九」

そう言って彼女は美九の頭を撫でる。「えへへ」と口からこぼれつつ美九はそれを嬉しそうに受ける。美九の髪を優しく解くよう
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