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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第6話
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同日、PM12:00――――――


正午になる頃、ルーファス率いるクロスベル侵攻軍がメンフィル・クロスベル連合による迎撃態勢が整っている事も知らずにクロスベルに向かっていた。

〜パンダグリュエル・ブリッジ〜

「後10分で所定の位置に到着します。」
「所定の位置に到着後速やかに機甲兵、アハツェンを地上に降ろした後空挺部隊と共にベルガード門に同時侵攻する。今のクロスベルに”神機”はもはや存在しないとはいえ、思わぬ反撃を受ける可能性は十分に考えられる。決して油断はするな。」
「イエス・コマンダー。」
「フン、あの不可思議な能力を持っていた巨大な人形兵器―――”神機”とやらを失ったクロスベルに機甲兵も加えた我が軍に抵抗するような力は残っていないと思うがな。」
パンダグリュエルのブリッジで報告を受けたルーファスが指示を終えると、侵攻軍の”副将”としてルーファスと共にいるかつての”クロスベル独立国”の際、クロスベルに侵攻して第五機甲師団の多くを壊滅に追いやってしまった第五機甲師団の団長―――ワルター中将は貴族連合軍の”総参謀”を務めていたルーファスが侵攻軍を率いる”将”としての任務に就いている事に対する不満を隠さない様子で指摘した。

「いえいえ、クロスベルにはまだ例の”六銃士”とやらが残っているのですから油断はできません。何せ彼らは生身で”アハツェン”を破壊する所か、警備隊を僅かな期間で正規軍でも精鋭揃いである”第四機甲師団”を圧倒する程の実力をつけさせた指導力、そして”西ゼムリア通商会議”で宰相閣下とロックスミス大統領の考えを悟り、猛反撃をしてお二方の政治生命に少なくないダメージを与える事ができる程の策謀にも長けているのですから決して油断はできません。確か中将閣下は例の”合同演習”で彼らの実力の一端を知る事ができたはずですが?」
「ぐっ…………フン!幾ら連中がどんな”化物”であろうと空からの攻撃はどうしようもあるまい。人は鳥のように空を飛べないのだからな。今思い出すだけでも腹が立つ…………クロスベルを占領した後は連中を一人残らず捕まえて”合同演習”で受けた屈辱を倍返しにしてくれる…………!」
ルーファスの指摘に唸り声を上げたワルター中将はかつて自分に屈辱を与えた人物たち――――ギュランドロスやルイーネの顔を思い浮かべて表情を歪め
「フフ、彼らの能力は優秀であり、今後のエレボニアの繁栄の為には彼らを上手く使う必要もあるのですからほどほどにしてください。ただでさえ、わが国は12年前の”百日戦役”で大敗させられて一部の領土が奪い取られる原因となったメンフィル帝国と緊張状態に陥って、いつ戦端が開かれてもおかしくはない状況なのですから。」
ワルター中将の様子を見たルーファスは苦笑しながら指摘した。

「そのメンフィル帝国
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