暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第4話:THE DAY OF Σ U
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エックス達とは別行動をし、ハッキングデータを持って逃走中の犯人を追うルインは朱色のチェバルに乗りながら街を駆け抜ける。

「…………さて、犯人は一体何をしようとしているのかな…?」

日に日に前世の記憶が薄れてきているルインにはもうこれから先に起こる出来事を殆ど思い出せない。

殆ど知識なしの状態でこれからは行動しなければならないのは辛い。

「こう言うどさくさ紛れにやれることは多いけど…」

誘拐、暗殺、機密奪取、侵入及び潜入、密入国etc.…。

この世界の歴史を紐解くまでもなく、混乱に乗じて己の利を貪る者は後を絶たない。

「他の隊との連絡が取れないのも気になるね。問題は犯人がここまでして狙うものが何なのか…」

犯人の狙いが分からず、頭を悩ませている時にルインにシグマから通信が入る。

『ルイン。』

「あ……シグマ隊長。申し訳ありません。犯人の行方は依然として…」

『いや、そうではない。お前と個人的な話がしたい』

「?…はい」

ルインは疑問符を浮かべながら道端にチェバルを停車させるとシグマとの通信を再開する。

『ルイン、お前はイレギュラーをどのように思っている?』

「え?」

突然の問いに首を傾げるルインだが、シグマは気にせずに話を続ける。

『上層部の人間はロボット三原則を取り戻そうと躍起になっていることを知っているな?“レプリロイドは人間に奉仕するべき”だと、そのためにイレギュラー発生率を抑えるために思考回路等の簡略化も言い出している』

「は、はい。それは知っていますが…」

昔、レプリロイドがロボットと呼ばれていた時のようにレプリロイドは人間に奉仕し続けるべきだと言う者も少なくはない。

そのためには今の人間のような思考能力を持つレプリロイドでは色々と都合が悪いのだろう。

それを聞いたゼロとVAVAは呆れ、エックスは悲しげにしていたのをよく覚えている。

『しかしDr.ケインはレプリロイドには可能性があると言っていた。それが何なのか…。他のレプリロイドよりも人間と似た思考回路を持つお前なら分かるかもしれないと思ってな』

「…ケイン博士のその話なら私も聞いたことがあります。イレギュラーを含めてその可能性を考えるなら……イレギュラーの方に可能性があるのでは?」

『ほう?』

「レプリロイドのイレギュラー化は電子頭脳の故障、プログラムのエラー、ウィルスなどがありますが、過度なストレスや不満がイレギュラー化の原因でもあります。人間で言う反抗期…ですかね?それは人間の成長の過程に必要なもの…イレギュラー化はそれに似たようなものでは?…と、イレギュラーハンターの私が言うような言葉じゃないですね」

『いや、大丈夫だ。参考になった。引き
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