暁 〜小説投稿サイト〜
渦巻く滄海 紅き空 【下】
十七 サソリVS三代目風影
[1/7]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
岩壁に穿たれる穴。
凄まじい勢いで降り注ぐ砂鉄の雨を、サソリは間一髪でかわした。

「チィッ」

舌打ちしつつ、自らのチャクラ糸を振るう。手応えはあるのに、それを無視して自分に逆らう人形に、サソリは顔を顰めた。

サソリの傀儡である三代目風影。それは今や自分の制御を逃れ、いのに乗っ取られている。

「小娘が…ッ」



【赤秘技・百機の操演】VS【白秘技・十機近松の集】の乱戦中、サソリは自分の人形を何体か失った。
それはチヨの人形に破壊された以外にも、いのの能力も大いに関係している。

しかしながら、あの戦闘中でサソリはいのの能力の法則性を見出したはずだった。
人形から人形へと操る対象を変えるこの術の盲点は、直線上でしか使えない。だが、乗っ取られる寸前、三代目風影といのは、直線上ではなかった。


(どちらにしても、風影を操っている小娘を倒せばいいだけか…)

サソリは、チヨの傀儡人形の【父】と【母】に守られているいのに狙いを定める。
自らを傀儡化した腕。その手のひらの噴射口をいのに向けた。


「燃え尽きろ!!」

【赤秘技・放炎海】。
傀儡化した両腕の噴射口から発射した炎。瞬く間に一面を火の海と化す威力のある炎は、いのに辿り着く前に、おびただしい数の砂鉄に阻まれた。
みるみるうちに熱を帯びる砂鉄を目の当たりにして、サソリは咄嗟に退いた。同時に、秘かにサソリの腕や足のつけ根に、砂鉄がじわじわと入り込んでゆく。






膨大な量の砂鉄がサソリの炎を浴びた事で、より一層凶悪な武器となって、襲い掛かってくる。三代目風影を乗っ取っているいのにより、高密度に圧縮されてゆく砂鉄。




硬質且つ重度の増した巨大な鋼鉄製の武器が瞬く間に生成された。

「【砂鉄結襲】…!?」


いのが一度も見たことのない三代目風影の術が、サソリに襲い掛かる。驚きを隠せないまま、サソリは飛び退いた。
三角柱や円柱の形状の武器がサソリを押し潰そうと迫り来る。

三代目風影の意志や精神はなくとも、術の使い道がなんとなくわかったいのは、これを機にサソリを倒そうと攻撃の手を緩めなかった。


【心転身の術】。自分の精神を相手にぶつけ、精神を乗っ取る山中一族の秘伝術。
強い精神の持ち主ならば抵抗されるが、精神を持たない人形相手には非常に有効だ。更に、人傀儡である三代目風影の身体を乗っ取る事で、生前の術を意のままに操れる。

また、直線上でしか相手の精神を乗っ取れないという欠点を克服する為にいのは修行に励んでいた。
その欠点を、彼女は土壇場で克服したのだ。
その結果が、今の戦況である。


(今の私にできること…!)

サソリの毒で、動かない我が身。
ぐったりとした自
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ