暁 〜小説投稿サイト〜
稀代の投資家、帝国貴族の3男坊に転生
8話:領地到着
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宇宙歴752年 帝国歴443年 2月上旬
シャンタウ星域 惑星ルントシュテット
ザイトリッツ・フォン・ルントシュテット

顔合わせの翌日に、俺とおばあ様はオーディンを後にした。もちろんパトリックも一緒だ。
それと何かの縁なのか、フランツもおれの従者としてついてきてくれることになった。

大まかな指示でも意図をくみ取って手配してくれるフランツの存在は、これから金儲けを考えている俺に取っては地味にありがたい人事だ。

民間定期便を使うと領地まで40日位かかるらしいが、さすが伯爵家。御用船を持っていたので、ほぼ直行に近い日程で戻って来ることができた。

途中寄港したフレイア星域にて、長兄からもらった手紙のお礼を書いた。体育会のイメージだったが細かい気配りも出来るらしい。将来支える人物としては高評価だろう。とはいえ長兄にだけ手紙を書くと他がすねそうだったので両親と次兄にも頑張って丁寧に手紙を書いた。

長兄の手紙は、これも印象と違って非常に丁寧に書かれていた。おばあ様が言うにはお手本でありたいと思っているのでは?とのことだ。そんな事を聞いてはこちらもいつも以上に丁寧な手紙を書かざる負えない。まあ、嫌な気はしなかったが。

ルントシュテット家の領地があるシャンタウ星域には3つの惑星と2つの衛星が存在している。このうち惑星の一つは恒星に近すぎて居住はできない。

残った2つのうち、水が豊富で居住に適した惑星がルントシュテット。これがそのまま領地であり、もう一つの惑星は残念ながら水が少ないため、帝国軍の補給基地と小さいながらも駐屯地が置かれている。

惑星ルントシュテットの人口は約3000万人。ほとんどが第一次産業従事者だ。
鉱山も存在するが、細々と経営されている程度だし、製造業もあまり発展していない。

というのも、重化学工業は首都星があるヴァルハラ星域に集中しているし、利権もがっちり固められている。鉄鉱石を含め、ほとんどの資源はどの惑星にも存在するわけで生産拠点から遠隔地の資源は使いようがないわけだ。

地産地消といえば聞こえはいいが、星間物流コストがとんでもない事になるため、ある意味自分たちの知り合いの間で経済が完結しているような状態だ。いきなり高額な投資を嫡男でもない5歳児ができる訳もないので、俺は農業改革をして生産効率を上げることを考えていた。

そういう意味では不幸中の幸いか、降ってわいた軍への糧秣優先納入権は地味に旨い。帝国軍の補給基地まで運べば、あとは帝国軍の補給ラインに乗るので、消費地まで輸送するより圧倒的に安上がりだ。
正式にあの無能どもが謝罪していれば手に入らなかった利権が奴らを潰す剣の材料になるわけだからまさに因果応報という所だろう。そして真面目にコツコツ頑張っていると神様は見ていないかもしれな
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