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ラジェンドラ戦記〜シンドゥラの横着者、パルスを救わんとす
第一部 原作以前
第三章 神前決闘編
第十二話 兄弟相剋
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ございます』という事じゃが、戦象部隊をうまく使えば、我らにも十分勝機はあるはず。そこまで恐れる必要もないと思うのじゃがな。まあ、そう思いつつ幾度もパルスに戦いを挑んでは、再三に渡って巧みに戦象部隊を封じられて痛い目に遭わされた儂が言えた義理ではないか。

あれはもう二十年以上前のことになるのかのう。側室が懐妊したという知らせを受けた直後に、表向きは女奴隷として儂の側近く仕えていた諜者の娘も儂の子を孕んでいると知らされたときには、「やべえ、やっちまった!」と思ったものじゃった。これでは二人の子供が相次いで誕生することになる。王位継承争いの元となりかねないと懸念したものじゃった。しかし、この生まれ月がたった一月しか違わぬ兄弟は少年時代までは大層仲が悪かったものの、成長するにつれて実に兄弟仲が良くなり、近頃では確固とした協力体制も築いていると聞く。儂の懸念はどうやら杞憂だったようじゃ。これなら安心して死出の旅に旅立てるのう。

む、ラジェンドラめがやってきおったな。丁度いい、また此奴に異世界の話を聞かせてもらおうかのう。辛気臭い坊主共に死後の世界とか来世について説かれても楽しくも何ともないが、此奴が話してくれる、剣と魔法とケモノ耳とハーレム(ここ大事!)に満ちた幻想世界や、科学技術とやらが発達し実に便利で快適だという未来文明社会、どちらも実に刺激的で興味深い。儂ももうすぐその様な、今のこことは全く違った世界に生まれ変われるのだとするならば、死というのもそう悪くはないとすら思える。いや、むしろオラ、ワクワクすっぞ〜!…いかんいかん、またラジェンドラに教わった妙な言葉がダダ漏れになってしもうた。この間もガーデーヴィと話している時に思わず口走ってしまい、ゴミを見るような目で見られたばかりじゃった。自重じゃ、自重しないとのう。

うん、何じゃ?ラジェンドラのやつ、ものすごい剣幕でガーデーヴィに詰め寄りよって。ガーデーヴィは割と冷静に受け流しているが…、いかんな、その様子が尚更ラジェンドラを苛立たせているようじゃ。余計に語気が荒く…、ああ、馬鹿なお主何てことを口走るのじゃ、これではどちらも引くに引けなくなるではないか…。

おいおい、仲の良い兄弟ではなかったのか?弟はよく兄を立て、兄はそんな弟の事を尊重する。そういう安心してみていられる理想の兄弟だと思っていたのに、それはただの幻想だったと言うのか?嘘じゃろ、誰か嘘じゃと言ってくれ!

うう…いかん、動悸と息切れ、そしてめまいが!

儂は思わず胸を抑え寝具に突っ伏したが、言い争う二人にはどうやらそれも目に入らぬようじゃ…。

おいやめろ、やめてください、死んでしまいます…

儂はこの後ムチャクチャ失神した…

◇◇

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