暁 〜小説投稿サイト〜
カラミティ・ハーツ 心の魔物
Ep4 古城に立つ影
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
当に昔の話だから、失われた部分も多い」
「実例……ある……」
 リクシアはその話を聞き、呆けたように呟いた。彼女は思う。その方法について詳しく知れば、いつか兄は戻るのだろうかと。それを世界に広めれば、悲しみは減るのだろうかと。
 何もわからない、何一つわからない。けれど、あやふやな物語でも「実例がある」のならば、リクシアは希望を抱かずにはいられない。
リクシアは、赤の瞳に炎を宿してアーヴェイを見た。
「私、どんなに厳しい道行きでも頑張るから。私はこの理不尽が許せない。だから」
アーヴェイは笑う。
「その意気だ。それくらいの闘志がないと面白くない」
 リクシアは、思いを固める。
 夢物語かもしれないけれど、立ち上がるから、立ち向かうから。
――待っていてね、お兄ちゃん。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ