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こちらサダハシ探偵事務所
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「らっしゃい」
商店街の一角、趣のある店に入ったが本当におもむきがあるだけで、ふぬけた店主が突っ伏しているだけの個人まりしというかた店だ。とりあえず、僕外国から来ましたオーラのある服を手にとってみる。というかここの異世界の人は日本という地名を知っているんだろうか。
「すいませんこれお願いしま」
「づっっzzz...」
「おい」
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
「...ん?あ、客か。いつの間に。らっしゃい」
「30分前からいたんですが」
声をかけでも起きなかったので起きるまで揺さぶってみたらこの有様だ。
「えっと...。これお願いします」
「まぁそうカリカリするなって。3000リンスね。」
どうしょう。三時間くらい説教してやりたい。初見の相手にこの態度は...
「いや待て。おっちゃん今なんつった」
「だから、そうカリカリするな」
「そこじゃねぇ!その後だよ!」
「えっ、3000リンスつったけど」
そうだ、すっかりこの国のお金事情のことなんて考えてなかった。3000リンスというのはどれくらいの価値のものなんだろう。って言うかまず日本円って使えんのか?
「おっちやん、このお金って使える?」
「…ん?なんじゃこりゃ。初めて見るな。少なくともこの国じゃ使えねぇぜ。…どうりで見ない顔かと思ったら、お前さん外国人かい」
「ん、まぁな」
きっと日本のことなんて話しても余計にややこしくなるだけなので、とりあえずこのまま流しておくことに。でも、このままじゃ生活するにも行き詰まるだけだな。そういえば、なんとなくだがお腹も空いている。となると、日本から異世界に転生したのは食事前ってことか?…いや今考えるときりがないのでとりあえず…
「おーい、坊ちゃん、聞こえてるかい」
「っと済まない。ちょっと考え事してて」
「んなことより、お前さんお金ないんかい。財布見たけど見たことねぇものばっかだな。字も読めねぇや」
「あぁ…お金がな…って勝手に人の財布覗くんじゃねぇ!」
「どうだい兄ちゃん、明日一日留守番してくれたらいくらかはずむよ」
おっ、言ってることは説教ものだがいい面もあるな。このままじゃらちが明かないからお世話になろ…
「働かせてやるってんだ、売り上げの1割くらいでいいだろう?まぁ最もうちには滅多に客こねぇけどなっはっは!…っわかった、謝るから売り物を袋詰めしないでくれ!」
…古着屋で売って湧いた金でなんか食べるか...。


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