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ドリトル先生と奇麗な薔薇園
第一幕その五
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「強過ぎる農薬は使わざるを得ないのは事実でも」
「農業をしているとだね」
「もう仕方ないんだね」
「それだけ虫が多いから」
「その虫を何とかしないといけないから」
「うん、けれど農薬を散布したら」
 実際に使った時はというのです。
「その日体調が悪いっていうしね」
「自分にも農薬がかかって」
「それでだね」
「どうしても身体の調子が悪くなるんだね」
「そうなのね」
「それで農薬を使うなと言ってもね」
 先生は言いながら日本にあるとある料理漫画のことを思い出しました、原作者の人がとにかく問題を起こし続けている漫画です。
「現実はね」
「うん、使わざるを得ないよね」
「虫の多さと害を考えると」
「今の農業では」
「農薬は」
「そうだよ、さもないと農作物が虫にやられてね」
 そのかなり多い彼等によってです。
「収穫も出来も悪くなるからね」
「仕方ないよね」
「このことは」
「本当に農作物には虫がつくから」
「草木にもだけれど」
「だから農業では使わざるを得ないよ」
 農業ではというのです。
「けれど植物園の中で使うとね」
「危ないよね」
「お花は温室の中にあったりするし」
「どうしてもね」
「植物園で農薬は使えないね」
「この薔薇園にしても」
「うん、ここでもだよ」
 本当にとです、先生は動物の皆に答えました。
「使いにくいよ」
「実際にね」
「そうだよね」
「じゃあどうすればいいのか」
「それが問題だね」
「うん、本当にね」
 こう答えた先生でした。
「植物のあるところ虫もだけれど」
「この薔薇園にしても」
「いるしね」
「それで草木を食べたりするから」
「挙句にはお花まで」
「一度植物園の人に聞いてみるよ」
 先生はこのことを問題と思ってです、こうすることを決意しました。
「そうするよ」
「そしてだね」
「実際にこの問題を解決するんだね」
「そうするのね」
「そう考えたよ」
 今というのです。
「そうするよ」
「そこは先生だね」
「先生らしいよ」
「問題があると思ったら聞いてね」
「必要なら解決の為の力を貸すんだね」
「僕の力は微々たるものだけれど」
 謙遜ではなく実際にこう思っています、この辺り先生はとても謙虚です。ですが今はお茶の時間なので。
 お茶を楽しみました、そしてその後で。
 植物園の人に薔薇園の虫達のことをお話しますと植物園の人は先生に困ったお顔でこう答えたのでした。
「私達も手入れしていますが」
「それでもですか」
「人手が足りなくて」
「薔薇園だけじゃないですからね」
「はい、どうしても駆除しきれていないです」
 それが実情だというのです。
「これが」
「そうでしたか」
「はい、それでなんです」

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