暁 〜小説投稿サイト〜
蒼穹のカンヘル
二十九枚目
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
[『白音』の保護が完了したよ☆]

という嬉しいメッセージと…

[おい篝テメェ!俺のコレクション燃やしやがったな!?]

というエロオヤジからのメッセージが枕元に届いたのは、黒歌を保護し、小猫…白音の保護を依頼した翌日の朝だった。

アザゼルからのメッセージを読んでいると、俺よりも随分と大きくなったヴァーリが後ろから覗き込んだ。

「篝…何したの?」

「アザゼルが秘蔵してたエロ-異本を燃やした。
まぁ、アザゼルの事だから予備があるだろうがな」

「ふーん…」

するとヴァーリは増大した筋力で俺を抱え、膝の上に乗せた。

悪魔が人間よりも素の体力で勝り、更には体格差も有るとはいえ、ヴァーリに抱かれるのは変な気分だ。

「ヴァーリ、何度も言うが危ないぞ?
鱗で怪我したらどうするんだ?」

「そのくらいならディバイン・ディバイディングで『傷』を半減したら治るよ」

まさかそんな使い方が有るとは…

『ディバイン・ディバイディングとブーステッド・ギアは概念干渉系神器だからな。
【概念的半減】と【概念的倍増】だ』

「赤龍帝なら『傷の治りの速さ』を倍加したりするのか?」

『ああ。ただし、どちらも致命傷は治せん』

「ふーん…。
ま、リバースすればいいか…」

二天龍の能力については、今はそこまで重要じゃない。

本題は…

部屋の隅っこで丸くなってる黒猫だ。

「おーい起きろ黒歌。黒歌ー?」

起きない…

「仕方ないなー」

というヴァーリの声の後。

『Divide!』

ディバイン・ディバイディングが展開され、半減のボイスエフェクトが聞こえた。

ん?今度は何を半減したんだ?

と思っていると、ヴァーリの腕が伸びた、ように見えた。

そのまま黒歌の首を掴んでぷらーんと持ち上げた。

「今度は何をしたんだ?」

「私と黒歌とのあいだの『距離』を半減したんだよ。
それによって見掛け上私の腕が伸びたようにみえてただけだよ」

便利だなー…二天龍。

「にゃ?にゃー…にゃー?にゃおーん…」

「ヴァーリ、取り敢えず下ろしてあげたら?
この状態じゃ人化できんだろ」

「そうだね」

ヴァーリが黒歌を布団の上に下ろすと、直ぐに人化し、黒髪ロング、猫耳猫尻尾のロリになった。

「にあー…せっかく寝てたのに何の用かにゃ?」

「白音を保護したと報告が入った」

「ほんとう!?」

「ここで嘘を言うはずないだろう?
それに連絡を寄越したのはセラフォルーだ。
内容がちとアレだし口約束だが一応契約してるからな」

悪魔の契約とは、契約者から破れば悪魔に命を奪われ、悪魔側から破れば悪魔はその力が弱まる…と言
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ