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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜 Another
第10話 「特訓と微々たる変化」
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 早朝。
 俺は人気のない周囲を木々で囲まれた空き地を訪れていた。
 この世界を訪れてから前からの習慣であるランニングなどは行っていたが、この場所はそのコースから外れている。
 だがトレーニングには代わりない。
 トレーニングするのが俺ではなく、もうじき来るであろう少女というだけだ。

「ショウく〜ん!」

 朝からそんな大きな声を出さなくても。
 そう思いながら声の主の方へ視線を向けると、すぐ傍まで駆けてきていた。
 学校の体育では鈍いところがあるのに、何か決めた時の行動は何故こうまで加速させるのだろう。まあ血筋的に運動神経は悪いないのは知っているんだが。

「おはよう、今日から宜しくお願いします!」

 なのはは礼儀正しく頭を下げる。
 何故こうなっているかというと、先日のフェイトとの戦闘が理由だ。
 あのときなのはは何も出来なかった。その他にも思うところがあるのか、俺やユーノに魔法の使い方を教えて欲しいと頼んできたのだ。
 正直ユーノだけに教われば十分だとは思うのだが、俺がこの世界のユーノと接触したのはその日が初めて。なのにユーノだけで良いなんて言うのは違和感を与えるだけだろう。故に俺も協力することにしたのだ。

「あぁ……スクライア、どこまで教えた?」
「えっと、リンカーコアのこととか魔力運用については教えたよ」
「そうか。なら基礎的なところは君が教えてくれ。俺はレイジングハートと一緒に実戦向きなことを教える」

 といっても射撃や砲撃を教えるわけじゃない。
 ここで正しいというか一般的な教え方をすれば、俺の知るなのはのように偏ったスタイルにはならないだろう。
 だがあのスタイルこそがなのはに最も合っているのは間違いない。この世界のなのはも初めてジュエルシードを封印する際に砲撃を行っていたのだから。
 ちなみに元々知ってはいるが、なのは達がジュエルシードを集める理由はすでに聞いている。
 この世界にロストロギアが散らばっているということから管理局に連絡を入れることは出来る。だが今すぐ管理局が来たところでフェイト達を管理局が追うことはしないだろう。
 何故ならなのはとぶつかったとはいえ、やっていることはロストロギアの回収。何かしらに使用してはいない。善意から回収していたと言えばそれまで。なのはとぶつかったことも言い訳出来る範囲だ。
 とはいえ、魔法世界に関わる身として管理局に対し何もしないのは悪手に近い。
 そのため、ロストロギアらしきものが存在しているかもしれないという曖昧な感じで伝えておいた。
 危険性がはっきりはしていないので迅速な動きはないだろうが、少なくともこの世界に局員を向かわせはするだろう。

「高町」
「なのは」
「……高町」
「な・の・は」

 なのはは、俺と
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