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ヘタリア大帝国
19部分:TURN2 連合艦隊司令長官その七
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TURN2 連合艦隊司令長官その七

「今のうちに何とかしておかないとな」
「備えは早急にですね」
 東郷と秋山は二人で話をした。そしてだった。
 二人の話が一段落したところでだ。あの女官長が言ってきた。
「祖国様達が来られます。そして」
「うむ、そうだな」
「帝も来られます」
 宇垣にだ。こう答えたのだった。
「では今からお静かに」
「わかった。それではな」
 宇垣は東郷に山下、それに秋山を一瞥した。そのうえでだ。三人にこう告げたのだった。
「着席せよ」
「わかりました。それでは」
 山下が応えそうしてだ。三人はすぐにそれぞれの座布団の上に正座した。宇垣が帝の関の一番傍の席に座り東郷、山下、秋山の順に座った。そして帝の席から見て右手にだ。
 日本達が来て座る。東郷達と日本達は向かい合って座る。そうしてだ。
 彼等が揃ったところでだ。女官長がまた言った。
「帝のおなりです」
 和楽器による厳かな国歌の、日本のそれと共にだ。黒髪、一見すると短く見えるが実は櫛や髪留め、リボンでまとめたそれを持っている。
 オパールの色の大きな、はっきりとした瞳を持ち楚々とした清楚な顔立ちをしている。表情は常に微笑んだものであり小柄な身体を紫の和服と黒い帯で覆っている。
 少女が進む間誰もが深々と頭を下げている。誰も、どの国も頭を上げない。そしてだった。
 その少女が来てだ。帝の席に着く。そしてこう言うのだった。
「では皆さん御前会議をはじめましょう」
「皆さんお顔をあげて下さい」
 女官長が頭を下げたまま一同に告げる。
「では」
「わかりました。それでは」
 日本が応えてだ。そしてだった。
 一同顔をあげた。それからだった。
 その少女はだ。東郷達を見ながら言うのだった。
「東郷毅ですね」
「はい」
 東郷は微笑んで少女の言葉に応える。
「第四艦隊司令官です」
「そうですね。御存知だと思いますが」  
 楚々とした奇麗な声だった。その声でだ。
 少女はだ。こう名乗ったのだった。
「私が日本帝国、この国の帝です」
「はい、お招き頂き光栄です」
「満州の戦いではご苦労様でした」 
 気品のある微笑みで話す帝はだ。さらにだ。
 秋山も見てだ。そして言うのだった。
「満州を防げたのはお二人の尽力故でした」
「いえ、それはです」
 東郷がだ。帝にこう述べた。
「祖国殿や他の将兵達の尽力があり」
「それでだというのですね」
「はい、何とかなりました」
 己の功績は誇らなかった。
「私は何もしていません」
「いえ、それは違います」
 しかしここでだ。その日本が言うのだった。
「あの戦いで軍の壊滅と満州への侵攻を防げたのはです」
「東郷のお蔭だというのですね」
「はい」
 日本は帝
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