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うぬぼれ竜士 ~地球防衛軍英雄譚~
最終話 地球防衛軍英雄譚
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で、リュウジを巡る両家の争いを回避しようという案もあったが――それでも結局、どちらが正妻となるか、という問題が残る。

 ――そこで今日、当事者であるリュウジ本人に、その判断を委ねることに決まったのである。

 EDFでも指折りの美貌を持つ、絶世の美女。その二つの花を手にする資格を得たリュウジは、親友(アーマンド)に見送られながら敷地へと踏み込んで行く。

(かのん……ようやく、オレも……前に進めそうな気がするよ)

 数年に渡るインベーダーとの因縁。その象徴である、巨獣との決戦。それらを経てようやく、飛鳥竜士は。
 一文字竜士としての過去の自分に、決着を付けることができたのだ。

 ――これからは、一文字竜士としての自分から逃げた、「うぬぼれ銃士」の飛鳥竜士ではなく。何者でもなくなった、「伝説の後継者」のリュウジ・アスカとして。
 新しい人生の一歩を、踏み出して行く。

(ありがとう……)

 自分をここまで導いてくれた全てに、その言葉を捧げて。消えかけている右目の傷跡を、指先でなぞり。

 「伝説の後継者」リュウジ・アスカは、美姫達の華やかな笑顔に包まれた――。

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