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ドリトル先生と春の花達
第一幕その九
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「僕が思うに」
「そこまでなんだね」
「日本のお花はいい」
「そして和歌も謡える」
「それが最高の贅沢だっていうんだね」
「立派なお屋敷や宮殿はね」
 そうしたものはといいますと。
「何処でもあるね」
「うん、どの国にもね」
「建築しようと思えば出来るね」
「それはそれでね」
「普通にあるね」
「どの国も」
「けれどお花はどうかというと」
 それはといいますと。
「国によってはあまりない国もあるね」
「うん、砂漠とかね」
「そうした場所が多い国もあってね」
「そうした国はお花が少ないわね」
「残念ながら」
「そうした国もあるし」
 それにというのです。
「こうして木のお花も野のお花も多彩な国はね」
「他になくて」
「しかもそのお花達を見て詩を存分に謡う」
「そうしたことはだね」
「他の国にはあまりないんだ」
「そうした楽しみ方を満喫出来るなんて」
 それこそというのです。
「日本ならではの贅沢でね」
「滅多に出来ない」
「誰でもだね」
「そうしたものなんだ」
「そう思うよ、本当にこの贅沢はね」 
 それこそと言う先生でした。
「日本ならではの最高の贅沢だよ」
「そしてその贅沢をだね」
「先生も楽しむのね」
「そうするんだね」
「是非ね、あとね」
 笑顔でさらに言う先生でした。
「もう一つの贅沢も満喫したいね」
「あっ、お茶ね」
「お茶だよね」
「十時と三時のティータイム」
「それは欠かせないわね」
「うん、これもね」
 先生が大好きなティータイムもというのです。
「欠かすことは出来ないね」
「どうしてもだよね」
「先生にとってそれは絶対だね」
「十時と三時に飲まないと」
「それこそ」
「僕は力が出ないんだ」
 先生はにこりと笑って皆に言いました。
「日本に来てからミルクティーだけじゃなくなったけれどね」
「日本のお茶も中国のお茶もレモンティーも飲むしね」
「その時々で違う様になったね」
「ティーセットにしても色々になって」
「そこは変わったわね」
「うん、けれど十時と三時に楽しまないと」
 それこそというのです。
「どうしようもないよ」
「それじゃあそちらも楽しんで」
「そちらの贅沢も満喫する」
「そうするのね」
「そうさせてもらうよ、そう考えるとね」
 先生の笑顔は変わりません、そのうえでの言葉です。
「僕は贅沢者だね」
「日本の春も楽しんで」
「そしてティータイムも楽しむ」
「だからだね」
「先生は贅沢者なんだね」
「そうだよ、最初から皆がいてトミーもいて」 
 そしてというのです。
「こうして本を読めて学問も好きなだけ出来るから」
「そうしたこともあってだね」
「先生は贅沢なんだ」
「贅沢者だったの
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