暁 〜小説投稿サイト〜
和-Ai-の碁 チート人工知能がネット碁で無双する
第一部 佐為編(桐嶋和ENDルート)
第05話 異世界転生?
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時期は院生だったかな?

「ねえ、アキラ君。女流棋士に桐嶋和さんって人はいた?」

 受付のお姉さんが独りで碁を並べていたオカッパの男の子に声をかける。

 彼を見て絶句した。

(今時あんなオカッパで半ズボンな小学生いないよ!)

 けど心当たりがあった。ある漫画のキャラクターに。

「……え? 君って塔矢アキラ……くん?
 じゃあ……ここは塔矢名人が経営する囲碁サロン?」

 その後ことは殆ど記憶にない。気が付けば囲碁サロンから立ち去って街を歩いていた。
 とりあえず最寄りのネット喫茶に向かいインターネットで彼女のことを調べることにした。

 日本棋院のホームページで棋士一覧を確認し再び絶句する。

 タイトル者に並ぶ一柳棋聖、桑原本因坊、座間王座、そして塔矢行洋名人の名前に。そして――桐嶋和の名前は何処にもなかった。

 気が付けばアパートに戻って、何も食べず、何も飲まず、何も考えることができず――

 この悪夢のような世界から目が覚めるように神様に祈って、声を殺して泣きながら気絶するように眠りについた。
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