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銀河英雄伝説〜門閥貴族・・・だが貧乏!
第17話 知らぬはラミディアばかりなり
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めなのも判っておりますが、リヒテンラーデ侯爵家養女では五月蠅い貴族に何かと危害を加えられるやも知れません。しかし我が家の娘と知れば手を出すような馬鹿はよほどの者しか出ない事でありましょう」

「皇太子妃がブラウンシュヴァイク公爵家令嬢であれば、他の貴族も納得したしましょう。殿下のお気持ちは家柄で変わるので御座いますか?」

皇太子は、ブラウンシュヴァイク公の言葉にリヒテンラーデ侯がフォローをするに至ってリヒテンラーデ侯と先代ブラウンシュヴァイク公が親しい事を思い出した、全て知られた上での今日であったかと、しかしブラウンシュヴァイクは自らの娘の栄達を望んで居たのではないのかと。

しかしよくよく思い出してみれば、ブラウンシュヴァイクの取り巻きが騒いでいるだけではなかったかと。それに例えブラウンシュヴァイクの娘であろうと、ラミディアの聡明さは得難い事だと考えて居た。

「いや、そうは言わない。私が一目見て惚れたのは、ラミディア嬢の聡明さ剛胆さだ、例え何処の家の生まれであろうとも私の心は変わらない」
皇太子のその言葉に皇帝は頷き、リヒテンラーデ侯とブラウンシュヴァイク公は目配りで安堵を示していた。

「皇太子の言や良し、ルードヴィヒの后にラミディアを迎える事を予は許可しようぞ、ルードヴィヒ、予はそちの見識を嬉しく思うぞ」
「陛下」

「陛下、殿下。ブラウンシュヴァイク公爵家は皇室の藩塀として誠心誠意お仕え致します」
「頼むぞ、オットーよ」
「御意」

皇帝の言葉は皇太子とブラウンシュヴァイク公を家族として名前で呼んで協力を確認するが如くであった。

この日、ゴールデンバウム王朝第36代皇帝フリードリヒ4世嫡男ルードヴィヒ皇太子の妃にラミディア・フォン・ブラウンシュヴァイクが入内する事が決まったが、その発表は今暫く後の事と成るのである、此はラミディアに本当の事を教える時間と、グリューネワルト伯爵夫人対策などを行うための時間が必要だったからである。



帝国暦482年8月1日

■オーディン ファーレンハイト男爵邸

取りあえず雨漏りとガラスを直し普通の屋敷になったファーレンハイト男爵邸では、ラミディアが皇帝と皇太子達が自分を皇太子妃にする話しをしていると夢にも思わずに、ブラウンシュバイク公の口利きで販路を開いたレアメタル輸出による利益で惑星農地開発の資材購入の見積もりを見ながらラインハルト達と喧々諤々していた。

「やっはり、フェザーン産だと質が良いんだけどねー、しがらみで帝国産も一部は買わないと駄目だし」
「そうなると、率的に3対2ぐらいで行くしかないのかな」
「んー、キルヒアイス、それだと資金的に無駄が多いよ」

「ラインハルトは言うけどさ、貴族社会は結構付き合いが大事なんだよね」
「それは
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