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銀河英雄伝説〜門閥貴族・・・だが貧乏!
第12話 悪の枢軸
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女まさか。

「こ・お・しゃ・く・わたくしと、皇子をつくりませんか」
「なっ!」
この女そう言う事か、恐ろしい女だ。危険だ逃げねば。

「あら、こ・お・しゃ・く、逃げるなんてい・け・ず・無駄ですわよ既に録画済みですわよ」
この雌狐め!
「伯爵夫人、不敬であろう」

「あら、ザビーネさんを皇位に就けると言う公言も不敬ではありませんの?」
「ぐっ言いたいことを言うモノだ」
「侯爵にも損はございませんわよ」

「うむーーーー」
「どうせ、皇帝陛下はご高齢で4年近く経ちますけど一向に子供を授かりませんわ。
最早枯れてらっしゃるのですわね、私としては皇子を生みたいのですわ。
それで侯爵にお願いしたいのですわ」

何と言うことを言うんだ、しかし受ければ次期皇帝の真の父親として君臨出来る。
思案のしどころと言えよう、もう少し話を聞いてみるか。
「不敬に成るであろう、それに旨く行くかどうか」

「あら、大体皇子が成長する頃には陛下は既に崩御為さっていても可笑しくはありませんわ。そうなれば、誰も文句を言う方はいませんわ。そして侯爵と私で帝国を牛耳ろうではありませんか」
「ザビーネを伯爵夫人の兄の妻にするのもその一環か?」

「ええ、兄にはザビーネさんと結婚して、リッテンハイム公爵家を継いで頂きますわ、
リッテンハイム公爵家が帝国宰相として帝室を補佐するという塩梅ですわ」
「我が家は侯爵だが」

「ええ、我が子が皇帝になれば、皇帝の伯父であるリッテンハイム侯爵家は公爵へ位階が上がるのは普通ですわ、それに両者の敵たるブラウンシュヴァイク公爵を叩きつぶす事も出来ますわよ」
うむそう出てくるか。

「門閥貴族No1と帝国宰相の地位そして、次期皇帝の後見人として、
侯爵には損はありませんわよ、得ばかりですわ。
それに陛下が崩御した後でザビーネさんではエリザベートさんと余り違いがありませんわよ。女同士で外孫より、男で現陛下の子供の方が遙かに有利ですわよ」

「たしかにそうだが、皇太子殿下をどうするのだ?」
「殿下は病弱ですわ、それに奥方は後ろ盾のない子爵家の小娘、
たとえ皇子が出生しても後ろ盾がなければ帝位に就けるようではないですわ。
ウフフフ、それに旨く行かなければ、その時はおわかりでしょう」

この女恐ろしい、殿下の暗殺まで示唆するとは、このまま手を組むしか無いのか。
此処で手を切ってもこの会話だけで、我が家はお仕舞いに成る仕方が無い。

「うむ、伯爵夫人本当に大丈夫であろうな」
「ウフフフ。侯爵も意外と臆病ですわね」
「我が家の浮沈に関わるのだ慎重にも成る」

伯爵夫人は蛇のような目で侯爵をなめ回すように見る。
「私のこの体を楽しめますのよ、皇帝陛下しか触ったことのない、この体にね」
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