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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜 Another
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何か……頭の中に浮かんでくる。
崩壊の中。プレシアはそっとアリシアの入ったカプセルに寄り添う。彼女の視線は、アリシアではなくテスタロッサの方へと向いている。
『私は行くわ……アリシアと一緒に』
それはあくまで俺の主観になるが、拒絶の言葉ではなくて別れの言葉のように感じた。
『母さん……』
『言ったでしょ……私はあなたが大嫌いだって』
大嫌いだと言いながらも、プレシアの声色はこれまでのものと違って優しいものであり、顔も見方によっては微笑んでいるようにも見えた。それと同時に、ふと嫌な予感がした。
次の瞬間、プレシアとアリシアのいる付近が崩壊し始め、テスタロッサはふたりの名前を呼びながら駆け寄ろうとする。しかし、それは落下してきた巨大な岩石によって阻まれた。
『……いつもそうね……私は気づくのが遅すぎる』
テスタロッサよりも先に動き出していたこともあって、俺はプレシアの腕を掴むことができていた。彼女は走馬灯でも見ているのか、独り言を呟いている。
『気づけたのなら……変わればいい』
『――っ!? ……あなた……何をしているの?』
『聞かなくても……分かるはずだ』
重い……プレシアの身体には全く力が入っていない。
アリシアと共に死ぬつもりでいるから……という理由だけじゃないだろう。ロストロギアを用いた不確定なやり方や先ほどの吐血からしてプレシアは病を患っている可能性が高い。身体に力が入らない状態でも不思議ではない。
『……放しなさい。このままだとあなたも死ぬわよ……』
『死ぬつもりはない。だからあんたも生きろ』
『……ふふ、勝手に助けようとしているくせに身勝手なことを言うわね。……いまさら生きてどうなるというの? もう遅いのよ』
『遅くなんてない!』
声を荒げてしまったからか、床が少し崩れた。
もうあまり時間が残されていない。さっさとプレシアを引き上げて脱出しなければ、俺もあの世行きだ。そうなってはファラを道連れにしてしまうだけでなく、叔母やあの子を悲しませることになる。
『あの子はあんたのことを母親だって思ってる。それにあんただって気づいたんだろ! だったらやり直せるはずだ!』
『……やり直す時間なんて私には残されていないわ』
『だとしても……あの子と話せる時間があるのなら、できる限り話すべきだ! ……親と話すことは、子供にとって必要なことなんだから』
俺は今にも泣きそうな顔を浮かべているのか、プレシアの目が大きく見開かれている。彼女は一度俯いた後、再びこちらに顔を向けた。それは母親の笑みと呼べそうな顔だった。
『あの子のこと……お願いね』
プレシアは最後の力を振り絞って俺の手を払った。声にもならない声を上げて手を伸ばしたが
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