第二章
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するとです、普段からよく歩いているので。
「もう結構ね」
「痩せだしてる?」
「そうなってきたわね」
ジマイマは今は犬小屋から身体を出して立っているケップに言いました
「いいことよ」
「うん、ただね」
「ただ?」
「お腹は空いてるよ」
このことを言うのでした。
「これまではいつもお腹一杯だったけれど」
「それがなのね」
「食べて暫くしたらお腹が空いてくるよ」
「それはあれよ」
「食べる量が減ったからだね」
「そうよ、けれどいいことよ」
ジマイマはここまで聞いてケップに言いました。
「それはね」
「ダイエットをしていることだから」
「それでいいのよ」
「そういうことなんだ」
「ええ、じゃあこのまま食事の量を減らしていって」
そうしてというのです。
「どんどん痩せていってね」
「それじゃあね」
ケップはジマイマの言葉に頷いてでした、そのまま食事の量を自分から控えていきました。そうして見る見るうちに痩せましたが。
ご主人はそのケップを見てです、奥さんと一緒にこんなことを言いました。
「最近ケップ痩せたな」
「あまり食べなくなったのよね」
「そうだな、おかわりをしなくなった」
「御飯もおやつも」
「病気かな」
「そうかも知れないわね」
夫婦で犬小屋からお顔だけ出して気持ちよく寝ているケップを見てそのうえでお話をするのでした。
「これは」
「一度病院に連れて行くか?」
「そうする?」
こんなことをお話していました、この時ケップは気持ちよく寝ていましたがジマイマは起きていて聞いていました。
それでご主人と奥さんがケップの前から立ち去ってからです、ケップのところに行って彼を起こして二人のお話のことを言いました。
お話を聞くとです、ケップは困ったお顔で言いました。
「えっ、僕病院嫌いだよ」
「私もよ」
病院が好きな生きものはいません、このことは種類を越えています。
「あんなところ行きたくないわ」
「そうだよ、本当にね」
「痩せて心配されてるのよ」
「ダイエットしてるのに」
「何処か悪くて食べていないんじゃないかってね」
「そう言ってたんだね、ご主人達」
「そうだったの」
こうケップにお話します。
「これがね」
「困ったな、どうしたものかな」
「ここはおかわりするしかないかも」
「ダイエットなのに?」
「だからダイエットが病気って思われてるからよ」
だからというのです。
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