53.廃墟が好きな人がいる。良さがよく分からない。
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れないの?
仕方がないので抱いていたポピーをサンチョにパスして、ゴーレムに対峙する。
俺は右手をゴーレムに翳して牽制してから話し出す。
「待ちたまえ!何をそんなに怒っているのかね?」
「ふんふんふんがー!ふがふんがー!!」
「勝手だなぁ〜!」
ゴーレムは両腕を振り回して突進してくる!
当たってやる義理はない。
難無くゴーレムを避けると、勢いの付いたゴーレムはそのまま壁に激突する。
激突した壁が崩れ、ゴーレムが塔の外へ落ちた!
塔全体が老朽化しているのだろう…予想以上に脆い!
現在の標高は槍ヶ岳レベル。
煉瓦造りの彼でも、さすがにマズいかな?
「ふ、ふん…が〜」
ゴーレムは壁の縁に何とか掴まり、落下を凌いでいた。
俺は慌てて壁の穴から身を乗り出し、ゴーレムの手を掴むと塔内をイメージして魔法を唱える。
「ルーラ」
「ふんがふがふんが!?」
ひとまず大惨事は回避でき、落ち着いたところでゴーレムが礼を言ってきた。
「いやいや…助けるのは当然だろ!」
あのまま見捨てたら、正直後味が悪いし…
「ふんが〜?ふんが」
「別に構わないけど…」
うむ…意外と律儀な子の様だ。
「ふんふんがー!ふがんが」
「そうか、よろしくね。ゴレムス!」
俺とゴレムスの話が一段落すると、ピエールが困り顔で訪ねてきた。
「リュカ…頼むから、通訳と説明をしてくれ」
めんどいなぁ………大体の流れで察しろよ!
「彼はゴレムス。聞こえてくる歌が気に入って近付いたら、歌が聞こえなくなった。だから怒っていたんだって。そして、命を救われたから、仲間になるってさ」
何故だか皆呆れている。
おかしいな…要点はちゃんと説明したのになぁ…
「…本当に…そんなにくだらない理由なのか?」
「何でピエールは何時も僕の事を疑うの?」
「いや…すまない…疑った訳では…」
この後、俺達は強力な仲間を新たに加え、並み居る強敵を粉砕しつつ塔の上部へと突き進んで行く。
俺の歌声と共に…
<天空への塔>
ドリスSIDE
いくら暇でもお腹はすく。
拾い集めた枯れ木に火を付け食事の用意をし、簡単な料理を作る。
料理も出来上がり、みんなを呼びに鍋の側を離れた途端、上空から塔の外壁が落ちてきた!
「な!?」
私には被害はなかったのだが、よりによって出来上がった料理を直撃した。
結構手間暇かけて作った料理に…
暇は解消された。
また食事を作らないと…
暇を呪った自分が憎い。
ってか、何で外壁が落ちてきたのよ!?
ドリスSIDE END
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