DAY BREAK
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」
きょとりと丸くなった黒い瞳から目を逸らして、唇を噛む。どちらにせよ、追うなら急がなければいけない。ここでぐだぐだ考えている時間はないのだ。
目を閉じて、開く。たったそれだけで、大きく切り替えられた気がした。
「行くぞ、パーシヴァル。派手な干渉はなしだ」
一歩踏み出したニアの後ろ姿は、あの頃追った背中そのままで。
《……仰せの通りに。俺達の団長》
パーシヴァルはあの頃と同じように、嬉しそうに、噛みしめるように呟いていた。
「性懲りもなくまた魔導士共が来おったわい。しかもあのマーク、今度は妖精の尻尾か。隠さんトコもマヌケだが、どーせなら美人を連れて来いっての」
葉巻を吸いながら、屋敷の一室でエバルーはそう吐き捨てる。先ほど来た金髪のメイドの手の甲、隠す事なくはっきりと見えていた妖精の紋章を見逃すほど馬鹿ではないし、あれが何のマークであるかくらい当然知っていた。いい意味でも悪い意味でも、妖精の尻尾は有名なのである。
だが、知った事か。来るというなら叩き潰すまで。
「さーて……今度の魔導士はどうやって殺しちゃおうかね、ボヨヨヨヨヨヨ!!!」
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