暁 〜小説投稿サイト〜
仮面ライダー真・智代アフター外伝
最終話「マスクドライダー」
[1/6]

[8]前話 前書き [1] 最後
鬼守の地下研究所へ向かったのはそれほど時間はかからなかった。俺がどこで生み出されたかの記憶の履歴など忘れることはない。
――鬼守、お前の計画を、今から俺がぶっ潰してやる……
俺は、堂々と真正面の玄関から押しかけた。当然、門番をしている警備員の男に呼び止められた。
「君、許可証は……」
「……」
しかし、俺はその警備員の鳩尾へ拳を撃った。警備員は唸りながらその場へ倒れ込む。
――奴らを決して見逃すものか!
俺は、目の前の白い通路を突き進んだ。行く途中に行く手を阻む警備員たちとの肉弾戦も難なく突破し、俺が行き去った後は、重なり合って倒れる警備員たちの姿があった……
確か、奴らがいる場所は、ここより地下数階のラボだったはず。
十字路の角から棒状のスタンガンを振り回す警備員が数人飛び出してきた。そのスタンガンの棒が一斉に俺の肩や首筋、背中にも当てられて通常の人間ではとてもじゃないほどの電流が襲ってくるは思う。
しかし、強化人間である俺にとってその程度の攻撃などは痛みも痒みさえも感じない。
俺は、真っ先に目の前の警備員の首を掴むと、そのまま持ち上げた。
「は、離せッ!?」
ジタバタと暴れる警備員をぐるりと周囲に振り回して、他の警備員たちを振り払わし、たじろいだ連中に向けてその警備員を投げ捨てた。
重なり合って倒れる警備員たちであるが、彼らはこれ以上俺に襲い掛かろうとはしなかった。こんな化け物染みた力を持った男が、じわじわと歩み寄るのだからとてもじゃないが恐怖心で押しつぶされそうである。
「殺されくなければ、とっとと失せろ……!」
睨む顔でそう言い投げると、重なりあう彼らはとっさに身体を絡みつかせながらもどうにか立ち上がって、千鳥足になりながら逃げだしていった。
――ザコにようはない……
そう、俺が目指すは地下奥深くにある奴らの実験施設だ。
俺は、そのままゆっくりと待ち構える他の警備員たちと格闘をしつつの侵攻を続けていった。

「ええい! 何をしている!?」
まさか、二号機こと春原を倒してしまうことなど鬼守にとっては予想外だったのだろう。そして、シンがこの研究へと殴りこんでくること自体すらも予想外のまた予想外であった。
まだ未完成であるが、対強化人間兵器用の銃弾のいくつかを所持させて向かわせているが、人間の動きなど強化人間であるシンの前には赤子も同然。次々に発砲をかわされて、やられ続けている。
悪いことに、二号で以降の強化人間など今の彼らには持ち合わせていない。あるとしたら、実験に失敗して脳に大きな障害を負った廃人たちぐらいだ。
「警備員だけではダメだ! 武装部隊を向かわせろ!?」
防弾チョッキを纏う黒づくめの武装兵らがライフルを両手に待機室から出てくる。
「くそっ……春原のやつめ、しくじりおったか!」
もとより
[8]前話 前書き [1] 最後


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ