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ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第11話 小猫涙の悲願、グレモリー眷属修行開始します!後編
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温かいぬくもりが寂しさを和らげてくれる。


「……先輩」
「ん?なんだ?」
「先輩は……私が人間じゃなかったらこうやって助けてくれませんでしたか?私と今の関係を作ることもなかったですか?」
「それは小猫ちゃんが悪魔だからか?」
「いえ、元々人間ですらなかったらの話です……」


 私はまだ先輩に話していないことがある、自分の本当の正体を……怖かったんです。先輩は悪魔の私は普通に受け入れてくれた、でもそれは先輩が私が元々人間だったからと思っているからなんじゃないかと思ってしまいます。
 私は最初から人間ですらありません、どこに行こうとずっと忌み嫌われてきた存在……もし先輩がそれを知ったら今度こそ先輩との関係が壊れてしまうんじゃないかって思ってしまうんです。


「人間じゃなかったらか……んー、そうだな……」
「……」
「……今と変わらない関係を作っていたと思うな」
「えっ?」
「だって俺にとって重要なのは『塔城小猫』という一人の少女と出会えたことが一番嬉しいんだ。小猫ちゃんが元々人間じゃなくってもそれは変わらない。それに……」


 先輩は私の頭を優しく撫でながら笑顔でこう言ってくれました。


「そんな些細な事で崩れちまうような脆い仲か?俺たちは?」
「先……輩……」


 嬉しかった、嬉しくて涙が止まらなかった。姉さまや事情を知るリアスさん達は私を愛してくれた、でも自分が人間じゃないから、ずっと否定されてきたからそれ以外の人には好きになってもらえると思わなかった。
 でもこの人は最初から私を受け入れてくれた。私の我儘も嫌とも言わず聞いてくれた。いつだって私の為に動いてくれた……私はバカだ。こんな温かい人を疑っちゃうなんて……


 それから先輩は泣き続ける私をずっと優しく抱いてくれました……



ーーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーー



「……恥ずかしいです」


 しばらく泣き続けてようやく落ち着いてきましたが今度は恥ずかしさが込みあがってきて先輩の胸に顔を隠しています。ううっ、恥ずかしいです。


「先輩、いきなり泣き出してごめんなさい」
「別にいいさ。アーシアの時もこうやって慰めたしな」
「……今はアーシアさんの話はしないでください」
「え、どうしてだ?」
「どうしてもです。デリカシーがないです」
「ご、ごめん……」


 先輩は申し訳なさそうにそう言って私の頭を撫でてくれます。ああ、そっか、この感触を何処かで感じたと思ったら姉さまに似ているんだ……この温かい感触が本当に似ている……心が安心して安らいでいく……


(そっか……私、この人の事がどうしようもなく好きなんだ……)


 今まで目を逸らしてきた自分の
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