暁 〜小説投稿サイト〜
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第1話
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真っ暗な部屋の中。カチカチというタイプ音だけが鳴り響いている、唯一の明かりがPCの画面。そんな部屋。

その音を出しているPCは数ヵ月前に出たPCゲームをプレイすることに特化していると話題の『G-do 200MEGA DREAM』という名前のPCだ。

そんな最新のPCでカチカチと、音をまるで作業BGMの様に奏でているメガネオタクが言う。
「今期のアニメは最悪だった。  次の冬アニメだってそこまでよさげなのは全くない。」


少年は動画サイトで来週から始まるアニメのPVを集めている動画を見ながら言う。

「去年やってたあれはよかったなぁ〜。  DVDの売り上げや原作ストックを見る限りアニメの2期の可能性は無いとか掲示板に乗っけられてたなぁ〜。」
少年の言うアニメはライトノベル原作のファンタジー作品。結構に人気が出たが売り上げが悪いのが謎ともいえる良作品。




内容は、2次元にしか興味のないようなオタク少年を更生させるために来た天使が3次元の素晴らしさをその少年に教えていくというもの。

そんな内容のはずなのだが、アニメを見た俺達(2次オタ)からは3次元に対する絶対的な拒絶がさらに深刻になってしまうアニメであった。


だからと言って僕は違う。2次元のキャラクター達をかわいいとは思っているが、『俺の嫁』とか『結婚したい』とかを口にしたことは一切ない。

恋愛をするのなら3次元しかないと思ってはいるが、はっきり言ってそんなことを言っている時点でモテるはずも無く、ただ日々を2次元中心のNEET生活に費やすばかりである。




だが、こんな僕にも本来ならば行く学校がある。もう入学して6カ月を迎えようとしているが、4月の最初に少し行っていたぐらいで今となっては学校という単語自体がトラウマとなりそうだ。




































あれは春先すぐの事。入学式が過ぎてから最初の学校の日である。もちろんこの頃からアニメは見ていたし、それを特別隠しているという訳でも無かった。

この日から高校生。気持ちを新たにすると同時、僕は舞い上がっていた。いつもは目が傷ついてしまったり、うっかりつけたまま寝てしまったりするのが嫌いでしていないコンタクトを付けて通学していたのだ。


少し遅れ気味だった僕は走ると行かないまでも、速めの速度で通学路を歩いていく。

僕のこれから通う学校はこの辺りではけっこう有名な進学校である。入試の時も高い倍率の中勝ち残った秀才たちだけが、合格できるといってもいいほどに学力の高い学校である。


そんな学校に合格できたからだろう。僕はアニメのような通学途中での
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