暁 〜小説投稿サイト〜
色を無くしたこの世界で
第一章 ハジマリ
第4話 夢
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 あれから天馬達はアステリと共に夕食を食べ、テレビを見たり、お互いの話をしたりして時間を過ごした。
 稲妻町からずいぶん離れた場所から来たらしいアステリの為、天馬とフェイはこの町の事や、雷門中の事。
 それに天馬やフェイ自身の事を話して聞かせてあげた。

 そして午後十時過ぎ。
 夜も更け、三人は眠る為の準備をしている。

「ねぇ……天馬」
「何? アステリ」

 床に布団を敷く天馬を見ながらアステリは尋ねる。

「ボク、本当にここで寝て良いの?」

 そう言うアステリが座っているのは天馬のベッド。

 言ったら悪いが天馬の部屋はお世辞にも広いとは言えない。
 そんな所に布団を二組敷いて眠るのだから、それなりに窮屈な思いはしなければいけない。
 「具合の悪い人をそんな所では寝かせられない」と天馬は、自分は床で眠るからアステリはベッドで寝てくれと話したのだ。
 天馬の提案は、体調が万全では無いアステリにとってはとてもありがたい事だったが、今さっき会ったばかりで怪我の手当てに宿泊、それに加えベッドまで占領してしまうのはさすがに気が引きすぎるモノだった。

「アステリは具合が悪いんだから、ベッドでゆっくり寝ててよ。俺は別に布団でも平気だから」

 「でも……」と遠慮がちに続けるアステリの言葉に、天馬は「うーん」と悩むと「それに」と話を続けた。

「俺、寝相悪いんだよね」
「え?」
「いつもベッドから落ちちゃって、大変なんだ。今日なんかベッドで寝たら、フェイの上とかに落ちちゃうかも」

 天馬の言葉に「それはボクも安心して眠れないなぁ」とフェイは笑う。

「だから、アステリはベッドで寝てよ。ね? 俺からのお願いっ」
「…………分かった……。ありがとう」

 そう頷くと天馬はニコッと笑って敷いた布団に寝転がる。
 アステリはまだ言いたい事があったけど、自分を気遣って吐く天馬とフェイの優しい嘘を前に、胸がつまって何も言葉が出なかった。

「じゃあ、電気消すねー」

 フェイはそう言うとカチッと部屋の電気を消す。
 アステリは心の中で何度も「ありがとう」と呟くと、ベッドに横になって目を瞑った。
 ゴソゴソとフェイが布団に潜る音を背にしながら天馬は考える。

(それにしても……)

 ふと夕食の時のアステリの様子を思い出す。
 今日の夕食は「フェイ君とアステリ君もいるんだし」と秋が得意な家庭料理を披露してくれた。
 どれもとても美味しい物で、フェイもアステリも美味しい美味しいと食べてくれていたのだが……

(秋姉の料理にあれだけ驚くって事は……もしかしてアステリって外国から来たのかな……?)

 なぜそんな風に考えるかと言うと、彼は秋の料理を前に「初めて見る」と驚いていたの
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