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艦隊これくしょん【幻の特務艦】
第十二話 転進
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、利根さん。このまま推移していて、事態が好転すると思いますか?」
「思わぬ。資材は無限ではない。今はシーアン通商連合からの物資によってヤマトはようやく生きながらえている状況じゃ。シーアンが背を向ければ、あるいは海上輸送路が遮断されれば、ヤマトは終わる。」
「終わりが緩やかに来るか、それとも急激に来るか、それだけの違いです。そうではないでしょうか?」
鳳翔は窓から視線を利根たちに戻した。
「ならば私は自由に動けるうちに思いのままに動きたいと思います。束縛され、徐々に選択肢を失い、やがて自らの終わりを感じ取るよりも、自らの未来を切り開くチャンスがあるのなら、それをつかみ取るために全力で戦う。その方がずっと良いのではないでしょうか?」
「私もそう思います。」
加賀がかすかにうなずきながら言った。
「先ほどはああいいましたが、ただ座して死を待つことなど私は納得できませんから。」
「・・・・・・・・・。」
加賀の隣に立つ赤城は黙ってうなずいただけだったが、その顔色はよくなかった。
「さぁ、こんな話はやめましょうか。もうすぐ伊勢さんたちが帰投することですし、盛大な慰労会を準備しましょうね。」


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