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ソードアート・オンライン 舞えない黒蝶のバレリーナ (現在修正中)
第一部 ―愚者よ、後ろを振り返ってはならない
第1章
第4話 君の瞳、僕の瞳(前編)
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――――2022年11月22日。
世界から切り離されたような、誰もいない閑散とした村。ポーションや武器を売り買い出来る店もなければ、食事処も無い。宿やその機能を持った家も無かった。そのためプレイヤーはおろか、NPCすら廃れた家に住む老人一人しかしない。
正直、こんな場所が存在している理由は、何も知らないプレイヤーからすれば不明だろう。マップを埋めるためだけに付け足された村だと言われても誰も言い返せまい。
誰も目もくれない。おまけに深い森を抜けた先にこの村があるので、わざわざ入って来ようとする物好きもいなかった。
だがしかし私はそんな辺鄙な村を拠点にし、フィールドへ出かけていた。数日に一度ポーション類を買い込み、攻略中に出会ったプレイヤーと軽く情報交換をする。大きな街へはほとんど行かず、ただひたすらに一人で過ごした。
情報は大切だ。この世界で最も大切な財産の一つである。だが、それ以外の目的でも会話は必要ない。
ギブアンドテイク。その関係こそが、一番良いのだ。下手に私情が混じれば途端に脆くなる。だからこそ、表面上では人の良さそうな笑みを作り上げ、話を掘り下げて聞き出す。
剣のような物理的な武器ではないが、情報も立派な武器の一つなのだ。
しかし、円滑にコミュニケーションが取れれば問題は無い。そこに友情の有無は関係ないからだ。嘘も突き通せば真実となる。線を引き、踏み込ませない。
――――その状況作りに、ここは最適だった。もちろん、他の目的がこの村にあったがすでに終了している。それでもなおここに居続けるのは、そう……、ハッキリ言おう。 誰かと一緒に過ごすのが苦痛で仕方ないのだ。どうせ壊れるのが分かっているのに、自ら関わろうとは思えない。
ここでひっそり過ごしていれば、誰とも話す必要はない。干渉されないのだ。一人閉じこもり、拒む。そうすれば労力を割いたり、手を煩わされることもない。
ただし、こんなことが出来るのは、もってあと2層上だろう。いずれ限界が来る。攻略は、ステータスだけで純粋に決まるものではないというのも十分理解出来ているのだ。
連携、信頼、愛情。
目には見えない“友情”とやらが、強固な武器となる。けれどもその一方で、破滅を招く武器でもあるのだ。相手を心から信じ、頼り、助け、守り――――、自身の背中を微塵の疑いも無く預けられたのなら、それは何物にも代えがたい、強力で最高の刃と成り得るだろう。だが反面、崩れ去れば後は壊れるのみ。止められない。呆気なく終わるだろう。“信じていた”という気持ちが強ければ強いほど、深い、深い傷が生まれる。そしてその動揺は少なからずあるはずで、ゆえに自身の命まで脅かしかねないのだ。
まあそもそもとして、その理屈が通用しない私にはあって無いようなものかもしれないが。
“信
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