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世界最年少のプロゲーマーが女性の世界に
5話
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 プロゲーマーには様々な異名がある。
 それらは圧倒的な強さを表す人達に賞賛を、そして畏怖を込めて呼ばれる。数々の大会で己の存在を、大きな輝きを放ったプレイヤーを表すために人々が敬意を示すためにつけられた。
 いわば、異名というのは呼び名だけではなく、プロゲーマーとしてのオンリーワンの称号とも言える。

 『beast』『アイスメン』『2D is GOD』『忍者』『魔王』『名勝負量産機』『クレイジーモンスター』『次世代の覇王』

 これらの名はその名に相応しい人たちに届けられた名だ。
 そして、世界から『鬼』と称された男は今、IS学園という女性の園の一室にいた。

――――――――――――

 今、私の目の前にいる男の子はe-Sportsの世界では『鬼』と恐れられるほどの人だ。
 どれだけ劣勢であろうとも、穴と言えないような穴を、チャンスと言えないようなチャンスを凄まじい執念でこじ開け、死に物狂いで鬼のごとく勝利をもぎ取ってきた。相手の弱点を極力突かず、運や相手に頼らず、自力で数多くの勝利を飾り世界の頂点に上り詰めたその姿勢はe-Sportsの世界で男女問わず尊敬を集めているらしい。

 右側の髪の毛だけ瞼にかかるくらいの長さで、今風のアシンメトリーな髪型。縁のないフレームの細いオシャレなメガネ。まだ幼さの残る顔つきではあるが良く似合っている。同年代の男の子と比べても小さな160cmあるかどうかの身長。だけど身体を鍛えているのか小柄と言えども華奢とは言えない。

 護衛という仕事ではあったが、どんな男の子なのかという興味はあった。自分がよく知らない世界とは言えe-Sportsの競技人口は2億人近い、それだけの人たちの中で頂点に立つというのは決して容易じゃ無かったくらいは想像できる。

 理性的な人? 野生的な人? 傲慢な人? 謙虚な人?

水着を着ているとは私の服装は一般的には裸エプロンと言われる格好。彼の部屋に忍んで帰ってくるのをじぃーっと待っていた。

 どんな反応が返ってくるか楽しみだった。
 年頃の男の子だったら鼻の下伸ばしたりするかなー、こんな格好で触ってみたら慌てたりするかなー、くらいの軽い気持ちでやってみたのだが、

 この男の子、月夜 鬼一くんは私の予想していた反応はどれでもなく、

 いわゆる、その、泣いてしまったのだった。

 「ごめんね? ホントーにごめんね。別に襲ったりしようとしたわけじゃないの」

 「ぅ、……ひぐ」

 そうして今、私、更識 楯無は年下の男の子を必死になって、睨みつけられながら弁解してたのだった。

――――――――――――

 僕は溢れてくる涙を擦りながら、気持ちを落ち着かせようとした。
 部屋の中で僕は2人掛けのソファーに腰掛
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