暁 〜小説投稿サイト〜
僕らの一年日記
4月17日 再結集
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私たち3人が理科室に入ると、そこには帰ったとばかり思っていた覚元くんが、善田くんと一緒にいた
「覚元くん!なんで!?」
「俺は帰ってないぞ」
あれ、でも上靴なかったような・・・・見間違いだったのかな?
「でも、全員揃ったね。美佳の思い通りじゃん?」
由紀はそう言ってニコニコと笑う。私もその笑顔に釣られて笑った
確かに、これで全員揃った。文化祭についての話ができる
「そーいやぁさ、まだ部長が誰だか決めてねぇよな」
なにを話そうかと迷っていたとき、先に才茂くんが言った。確かに、大事な話の前に、部長が誰だか、決まっていない
うーん、才茂くんは何もかも的を得ているというか、恐ろしいなぁ・・・・
「そこでさ、俺から提案。皆木が部長になったらいいと思うんだ。皆木は、文化祭のために、バラバラな俺たちを集めようと努力していた。つまりはこの部活について一番考えていてくれているということ。異論はないと思うけど」
えっ!?それは困るよ!なんで突然こんなことになるの?
「無理だよ、私に人をまとめるなんて」
「いや、でもできてるし」
才茂くんは平然と返した
「私も、賛成だなぁ」
「由紀まで!」
由紀は、へへへと笑うばかり
「僕も賛成です・・・・」
善田くんは小さな声で呟き、恥ずかしそうに手を挙げた
「善田が賛成なら俺もな」
覚元くんも、うなづいた
どうやら、多勢に無勢、満場一致、異論は認められないようだ
「無理だよ!私頭悪いもん!」
「頭の良さは、部長には関係ないよ。大切なのは、部活にどれだけ真剣になれるかだよ」
才茂くんは淡々と平然に続ける。そんなに頭が回るなら、そっちが部長になればいいのに
その頭で、私の気持ちは考えられないわけ?私には無理だよ。みんなを引っ張っていくなんて・・・・
「やってみたら、様になると思う。何事も挑戦だな」
突然、覚元くんが口を開いた。覚元くんは、今まで見たことないような、静かな笑顔だった
才茂くんと似ていて、私のことお見通しなのかな?うーん、隠し事はできないってわけか
どうせ、隠したって、私の本性はばれる。それなら、派手にやって見せようか
今度こそ、うまくやるために。今度こそ、変わるために
私は・・・・
「わかった、私、部長になるよ」
すると、みんなは歓声を上げ、拍手をした
「総合理科研究部、始動だね!」
由紀はガッツポーズをした。だが、すぐに手を下ろした
「総合理科研究部って長いな。省略して、総理研、でどうよ!部長、賛成?」
総理研・・・・確かに長かったもん。これでいいかも知れない
「いいね、じゃあ今日から、総合理科研究部、略して総理研、文化祭に向けて始動!」
私が拳を上につき上げた。するとみんなも、拳を上にあげてくれた
なんだ、うまくいきそうじゃん。悪くないよ、むしろい
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