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俺達は何を求めて迷宮へ赴くのか
12.ツインドール
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降りしきる中、魔石灯に照らされるびしょぬれの彼の横顔が裏路地に消えていくのを、私は路上で倒れたまま、見送るしかなかった。彼の顔を伝う液体が雨水だったのか、それとも別の物だったのかは分からないまま、私は慟哭した。

 自分が守ろうとしたものを自分の手で全て崩した、悔やんでも悔やみきれない後悔が胸を押し潰す。
 大好きだった人を、自分の行動によって引き離してしまった愚かさが喉を絞める。
 邪悪なる毒蛇に呪われるように、後悔は心に消えない傷を負った。

 でも、本当に呪われたのは――わたしではなく。
 わたし以上に傷を負って苦しんでいるのは――わたしではない。

 あなたはもう聞いてくれないのかもしれないけど。
 今でもわたしは、未練たらしくあなたと仲直りする幻想のような未来を求めている。
 
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