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『続:殺し、失い、得たもの。』
『仲間、誠(セイ)』
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ん思う。
零は、一見強く見える。でもやっぱり強がってるだけなんは解る。全然普通に弱い女の子やと思う。でも女の子なんやし、それで良い。そんな肩肘張って疲れる生き方してたら、いつか倒れてしまう...それが心配やし怖い』

組長が言う。

『誠、オマエ...なんでそんなに零のこと解ってんの?怖いで?』

『...写真見して貰って、たまたま零を見かけてから、何回か様子見に行ったり尾行したり...心配で見てました』

『ほぉよ、誠、零のこと監視しょったんよー!』

『そんなことしょったんか!いつの間に...』

『ん?組長は知らんかったん?』

『しらんしらん!!』

『ちょお待って!!...ほななんで今日あそこ来たん?...怖いって!!』

『んなもん探しまわったに決まっとるやんけ!あほかっ!』

『ほんまぁ?実は零にGPSとか埋め込んどんちゃん?』

『あほぉ...!!』

呆れたようにチカラ無く言って席を立った。

零は、施設に入る前から組長に拾われてる。
施設に入ってからも変わらずに助けてくれる。
限られた自由の中で組長との時間をつくる。
もしかしたら気付いてないだけで恋心とか在ったんかも。

色々思い出しながら飲む。
ペースがあがってきて、それを見て、誠が心配そうに聞いてきた。

『お酒強いの?』

『気分によるんかな?テキーラ飲み過ぎたら頭割れそぉなる。まずくなるし』

『テキーラ?え、何度あるか知ってて飲んでる?』

『え?熱?無いよ?』

『そぉやなくて!お酒の度数、知らんと飲んでる?』

『何それ、酒も熱あんの?』

『もーっ!!シッカリしてよ零チャン!ここにお酒の度数書いてるの!数字が高いほどキツイの!危ないの!女の子なんやし気を付けなアカンやんか!』

呆れたように説明してくれて、チャン付けやし、普通に喋れてるし、誠も何気に酔ってそうやなぁって思った。

組長が戻ってきた。

『零、そろそろ送ろうか。酒のニオイ消せよー』

『はぁい。誠、またね!』

『うんっ!またね!』

車内では組長が尾崎を熱唱。
自分で歌いながら泣く。
普段、聴く機会が無い歌を聴かせたいのか、単純に好きで歌ってるだけなんか...
真意は解らんけど、こんな時間も凄く好き。



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