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魔法少女リリカルなのはINNOCENT ブレイブバトル
DUEL0 ようこそグランツ研究所へ………
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魔法少女リリカルなのはINNOCENT

「はぁ……はぁ………」

3月下旬。
2月の寒い時期を終え、段々と春の陽気が見え始めるこの時期。春が直ぐそこまでやってきているのにも関わらず、あまり暖かく無い今日の気候の中、俺は汗だくになっていた。

「まだまだ……か………」

傾斜がなだらかな道を、スポーツの部活で使うようなショルダーバックを肩に掛け、自分の身体の半分ほどのスーツケースを押しながら登る。
最初は「これくらいの距離、タクシーを使わなくても行けるだろう」と車で片道15分程の道の代金をケチった結果、こんな目にあっている。

「道の大半が坂とか聞いてねえよ………」

目的地の場所はこの街唯一の丘の上にある研究所で名を『グランツ研究所』と言う。
と言っても丘の上にあるとは知らず、持っていた地図や写真にも丘の上の様な場所だと特定出来る情報が無かった。

「いや……研究所って時点で普通の場所にあると思った時点でアウトだったな………」

そう呟きながら、スーツケースを背にして座り込み、落ちないようして飲み物を飲む。ぎゅうぎゅうに詰めたこのスーツケースを引っ張って登るのはとてもじゃないが無理だった。

「ふぅ………」

飲み物で喉を潤し、一息付く。
登るのに必死で振り返っていなかったが、見てみると下の街並みが一望出来た。

「へぇ………」

綺麗な街並みとその先に見える海。
ここ海鳴市は日本の都市部程ではないが都会の姿を見せつつ、海や森、丘の様な自然の姿を垣間見れる市であった。

「………さてと」

その情景に浸っていたが、暫くして立ち上がる。

「ここまで景色が見えたって事は後もう少しのはずだ………」

まだ登り坂が続くが心が折れない様に自分を奮い立たせ、再び進みだした………









「や、やっと見えた………」

そしてそれから約10分。
坂を登り終え、暫く進むと家を囲む塀が見えてきた。

「多分これだよな………」

塀の中は見えないが、写真に写っていた塀の色が同じだ。

「後もう少し………!!」

ゴールが見え、自然と歩くスピードが早くなる。坂を登り終えたのでスーツケースを押す必要は無いのだが、気付かぬまま押していた。

「着いた!!」

そしてとうとう目的地のグランツ研究所へと辿り着いた。

「疲れた………」

その場にへたり込ぬのを我慢して堂々と立つ。

「えっと………」

閉まっている門の前で軽く身支度を整える。本当は着替えたがったが、この場で着替えるわけにもいかない。

タオルを取り出し、汗を拭き、乱れた私服のシャツのしわを伸ばす。

「よし………!!
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