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DQ5〜友と絆と男と女  (リュカ伝その1)
18.大物と小物の違いは、他人を利用出来るか出来ないか。
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<ラインハット城地下通路>

地下通路を進むと、そこは牢獄だった。
そこの特別監房に彼女は囚われていた。
「ん!?誰じゃ?そこにいるのは何やつじゃ?まぁ、よい…妾を、妾を助けよ!妾はこの国の太后じゃぞ!」
「「「あ゛?」」」
何言ってんだ、この女?
俺達は互いの顔を見て、首を傾げる。

「太后は城の最上階で、ふんぞり返ってる。こんな所にいる訳ねぇーだろ!」
そんなウソ吐いてっから投獄させられたんじゃね?
「ええい!察しの悪い奴じゃ!上にいるのは妾の偽者!妾になり代わり、この国を牛耳っておるのだ!あの偽者がこの国を悪しき国へ変えたのじゃ!」

「………たしかに…この女、本物の太后の様だ…」
じっくりとババアの顔を眺め、ヘンリーが本物であると断定する。
コイツが言うのなら間違いないのだろう。
と、なると…
「10年前ヘンリー王子を攫わせたのも、あんたの偽者か?」
「…あれは…妾じゃ…我が子、デールを…どうしても王にしたかった…我が子可愛さに行ってしまったのじゃ!恐ろしい事をしてしまった…今では、反省しておる…」
反省…か…
「じゃが、それ以外は偽者がやったのじゃ!妾は権力を欲した事は無い!デールの人生を良き物にしたかった、ただそれだけなんじゃ!」
「ただそれだけだと!そのせいでどれほど「よせ!今はそれどころじゃないよ!」
俺は怒り出すヘンリーを宥め今後の事を小声で告げる。
「ヘンリー。偽者が元凶ならば楽にこの国を変える事が出来る」
「どういうことだ?」
「つまり…偽者が元凶で、その偽者を退治した事が国中に知れ渡れば国民の意識改革も行いやすいんだ!」
政治の世界には生贄が必要なんだ…
誰かを生贄にして、大衆の不満を忘れさせる!
政治家共の常套手段だゼ!
「なるほど!」
納得したヘンリーを誘い先へ進む。
後ろでは、あの馬鹿女が「助けろ!」と騒いでいるが、そんなん無視だ!



<ラインハット城>

目の前にデール王が鎮座している。
城内へ侵入した俺達は兵士の鎧をちょっぱねて(倉庫に可哀想な裸の兵士が二人倒れています)玉座の間へやって来た。
デール君、大きくなったなぁ…今、14歳かな?全然王様らしくねぇ〜!

「…余は今気分が優れぬ…下がれ!」
不機嫌なデール君を無視しヘンリーは耳元で話し掛ける!
「しかし王様!子分は親分の言う事を聞くのでは?」
………コイツまだ親分とか、子分とか言ってんの?
今、俺に言ってきたら、絶対ぶっ飛ばしてるね!

「!?ま、まさか…おい!大臣!」
「は!?」
「余はこの者達に話がある!お前は退室せよ!」
「は?…はぁ…」

大臣が渋々出て行くと、
「義兄さん!ヘンリー義兄さん!生きていたんですね!」
「長い間留守にしてすまなかった。時
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