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英雄伝説〜西風の絶剣〜
D∴G教団
第11話 悪魔の教団
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 side:リィン


あれ、僕はどうしたんだろう。何があったんだっけ?確かフィーといっしょにお出かけして、それから……そうだ、フィーは……!


「フィー!!」


 ガバッ!


 目を覚まし辺りを見渡す、僕が寝ていたのは見たこともない部屋だった。


「そうだ、僕はアイツに……」


 僕とフィーの前に現れたあの白髪の男、僕はアイツに負けて……


 ガチャ、ガチャガチャ。


「くッ、両手は縛られてる。出入り口はひとつの密室、どうしようかな」


 状況を把握したが脱出する方法がないな。


 ガチャッ


 その時出入り口の扉が開きフードを被った男が入ってきた。


「フンッ、起きていたか」
「お前は誰だ?」
「お前に話す権利は無い、黙って付いて来い」


 聞く耳持たずか。武器は壊されてしまったし両手は縛られてる、ここは大人しく付いていくしかないな。
 僕は立ち上がり男について行く。



ーーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーー


 さっきから男の後を付いて行くが何だここは?鉄格子だらけの部屋に子供の泣き声、しかもそこらに赤い液体が壁や床に飛び散っている、あれってまさか血か……?少なくともここが危険な場所だってことは理解したよ。

 男について行き数分後、何やらとても広い空間に出たがかなり広い部屋だな、まるでアリーナだ。


「ここにいろ。直に始まる」


 男はそういうと下がっていった、一瞬逃げ出せるチャンスかと思ったが周りを見てみるとガラスばりの壁がありそこには武装した奴らが大勢いる、これは逃げれないな。


「ここどこ……?」
「うえ〜ん、お母さん!!」
「怖いよ、お家に帰して……」


 何だ?僕以外にも子供がいるのか?僕より年下だったり少し上くらいの子供が沢山入ってきた。


「何で子供が……」


 そんな事を考えていると上にあった大きなモニターに何かが映る、あれは人か?


『皆よく集まってくれたね。私はこの『楽園』を管理する者、気楽に『先生』とでも呼んでくれたまえ』


 ボイスチェンジャーを使ってるのか機械的な声が聞こえる、首から上が映ってないが一体何者なんだ?


「……貴方は一体何者なんだ、何が目的でこんな事をする?」


 僕はモニターに映る人物に質問を問いかける。


『いい質問だ、まず我々が何者かを教えよう。我らは『D∴G教団』……空の女神などという空想の神を否定し虚なる神『デミウルゴス』を信仰する選ばれし者達だ』


 そういえばここ最近ゼムリア大陸中の子供が次々といなくなっているって聞いた事があった。まさかこいつ等が……!
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