第2.5章 出会いと再会は唐突に
第33話 最強!最凶?最狂??
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〜マルグリッド迷宮3層〜
ユーリとヒトミは、地下深くに伸びる階段を進んだ。
その先にあるのは第3層のフロアだ。
ここは、一攫千金を目指したり、自らを鍛えたい者などに人気がある場所なのだが。
コレより以降の階層は、常人ではそろそろ、行く前に遺言の用意をしておいた方が良い、と言う謳い文句がある。勿論それは、マルグリッド迷宮入口の管理人も言っている言葉だから、ここで命を落としたとしても、責任は取らないと言う意味でもあるのだ。
「ふぅ……、もう、3層か。ここまで降りてくるのも久しぶりだ。……だが、見つからないな。一体何処で落としたのやら」
ユーリはため息をしながら進んで言った。
依頼人の依頼書には、詳しく《第何層》とは、書かれていない為、必然的に全層をくまなく探さなければならないのだ。だが、しってのとおり この迷宮は何処まで深く続いているのか、まだその全容が?めていないそうであり、ユーリも4層までしか降りた事がないのだ。
4以上降りるとなると、かなり危険が伴うから更に注意をしなければならない。自分の実力を測る、と言う意味では申し分ない難易度なのだが。今はヒトミもいる。認識を逸らせられる、といってもその場からいなくなっている訳じゃないのだから。
「え?? ユーリお兄ちゃんはここに探しものをしにきたの?」
「ん? ああ、そうだよ。そういえば言ってなかったな。オレはギルドの依頼で、ここに落し物をしたと言い、困っている人がいたから、その頼みごとを任されているんだ」
「へぇー、そうなんだっ! お兄ちゃん優しいっ!」
「ん〜、そう言ってくれるのは嬉しいが、優しいとはまた違うかな? これは仕事だから」
「うん、判ってるよ。ギルド所属の人、何人か見た事あるよ! でも、こんな危ない所にまで、何かを探しに来てる人はあまりみないから」
目を細めて、笑っているヒトミ。
そもそも、彼女にとってこんな接し方をしてくる人間などは皆無であり、助けてくれた事も勿論無い。その時点でユーリと言う人間が優しいというのは、ヒトミの中では、決定事項なのだ。
「ははは。ありがとう。ヒトミもいるし、さっさと終わらせたい、な。だからここの層で見つかれば良いけど」
ユーリは辺りを視渡す。
落ちていないかどうかを視渡したが、とりあえず入口付近にはなさそうだ。モンスターが持っていった、と言う可能性も否定できないから、寝屋にある可能性もあるからより慎重にならなければならない。……深い層で念入りに調査をすればそれだけ、モンスターに出くわす危険も高くなるのだ。
「ヒトミ、2層でも言ったが、戦闘になったら、絶対にオレの後ろにいろよ? 挟み撃ちになったら、オレの傍を離れない事。……守れるな?」
「うんっ お兄ちゃんの邪魔はした
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