第2章 反逆の少女たち
第30話 カスタムは平和なり
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無事、ラギシスも倒し一行はカスタムの町へと戻って来た。
町の入口で待っていたのは、住民の殆どだった。誰も町から逃げ出すものはおらず、皆、帰りを信じて待ってくれていたのだ。歓声を上げる者、一体どこから持ってきたのかわからない旗を振る者、シャンパンを思いっきり吹きかける者、と様々な反応を見せていた。
「ほんとうに……ほんとうにありがとうございます!」
皆の先頭で頭を下げるのは町長の娘のチサ。
ラギシスにのっとられて、暫く意識が無かったのだが、目を覚まし事の顛末を聞いた。元凶はラギシスとは言え、彼女もランと同じように心を痛めていたんだ。
「いや、良いさ。町の皆が無事で良かったよ」
丁度一向の一番前にいたユーリはニコリと笑ってそう応えた。そんなユーリを見たランスは、すぐさま乱暴に割り込んできて。
「おいコラ馬鹿者! 超英雄のオレ様より前に出るとは何事だ!」
「……さっきまで、マリア達に悪戯してたからだろうが。それで先頭がオレ達になったんだよ。もう忘れたのか?」
ユーリはため息を吐きながらそう言っていた。
そう、道中にランスは 40人とのプレイ? をしたと言うのに、底無しの性欲の持ち主故か、マリアやラン達に悪戯と称して、胸や尻を触っていたのだ。抵抗を軽くしていたが、正直くたくただったから、そこまで出来るものじゃない。
「もうっ……!!」
「ぁぅ……」
マリアは怒って頬を膨らませ、ランは顔を赤く染め上げていた。
「がははは! 良い感触だったぞ!」
勿論、怒った所でランスは止まる訳も無い。されるがままになるのは半ば必然だった様だ。
「ほんっと、アイツって元気よね。あれだけの戦いがあったって言うのに」
「まぁ……それは違いないな。あの数とヤって、これとは、最早人間の域を超えてるんじゃないか?」
「……そんなので超えなくていいわよ」
志津香もため息をしながらそう言っていた。
マリア達に悪戯されるのは正直嫌だったが、疲れているのもあり、且つマリアに至っては何処かまんざらでも無い様子だったから止めては無かった。複雑だったけれど。
でも、流石に度が過ぎる事をするなら、止めようとは思っていたようだ。
「ユーリさんっ! ほんとーにお疲れ様ですかねー! 私もお礼を言いますです!」
トマトがユーリの前にぴょんと現れて手を握った。
突然の事だったから、ユーリは少し驚いていたが、直ぐに落ち着き。
「いや、さっきも言ったが問題ないさ。アフター・サービスだ」
「ああ〜〜!! やっぱり、トマトにとって一番です!! 私も剣の修行、がんばりますです!!」
「はいはい。先は長いと思うが気長にな?」
気合が入ったようで、腕をブンブンと振らせて喜ぶトマト
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