第2章 反逆の少女たち
第29話 戦いの終焉と指輪の解放
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その先の戦いはただの消耗戦だった。
何度も立ち上がってくるラギシスを攻撃するユーリ。攻撃の初速は圧倒的にユーリが勝っている為、魔法を唱える隙も与えない。だが、相手は ラギシスは 何度吹き飛ばしても 何度致命傷といえる攻撃を放っても、立ち上がってくる。まさに不死身の化物だった。
「ぐぬ!! は、ははっ!! いつまで続けるつもりだ! 貴様らの力は所詮有限。無限の前では無に等しいと言う事が何故わからない!」
何度吹き飛ばされても、高笑いは止めないラギシスだ。だが、ユーリの目には滑稽に映る。
「……はは、苦しみの声を上げながら言っても説得力が無いな。 相当の老体だったろ? どうやら、ボケが始まってるみたいだな?」
「なんだと!? 貴様ぁぁ!!」
ラギシスは絶叫を上げながら魔法を唱える。今回は即効性のある魔法だ。
「ファイヤーレーz「遅い!」ぬぐ!!」
唱える瞬間、魔法が撃ち放たれる瞬間にユーリの一撃がラギシスの身体を襲った。爆発し、四散するその身体。だが……再び集まり再生する。
もう、何度目かわからない。
一体何度……殺したのかがわからない。
「ぐふ……か、かはははは!! 不毛だよ、ユーリ! 幾ら攻撃しても無意味だ!」
「何度でも殺せるから、これはストレス解消には持ってこいだな。今のお前はただのサンドバックって事だ。オレの技の練習台になってくれ」
「き……貴様ぁぁぁ!!」
ラギシスの短気さは、決して治らないようで、学習する気もないらしい。
この手を使えば悪戯に指輪の魔力を消耗し続けるだろう。如何に40人の魔力とは言え、決して無限では無いのだ。
「(が、この煉獄を使うのが早すぎた……)」
ユーリは敵に気づかれないように歯軋りをしていた。
右腕の感覚がもう無くなりつつある。煉獄とは、闘気と形容しているが、厳密には殺意と言った方が正しいかもしれない。怒れば怒るほどにその威力は増して行くのだから。これまでは武器に纏わせながら戦っていた。
武器に纏わせるれば、回数制限があるものの、通常の剣技を織り交ぜ、長い時間戦っていられる。
……だが、これは《羅刹》
戦いの鬼とも呼ばれる状態。それは、煉獄を、闘気を 殺意を、……その全てを身に宿らせた業。常に煉獄を纏って攻撃をする狂気の技とも言える。
つまり、極論すれば立っているだけでも体力が、気力が消耗していくのだ。勿論腕を振るえば、爆発と共に力も四散していく。そして、一度纏えば体力が、殺気が続く限りは解除出来ない。強大な力を得るが、脆くもなる。短期戦に好まれる力。……諸刃の剣ともいえるだろう。
「……成る程、な。……短気はオレも同じか」
「死ねええ!!」
猛然と単調な攻撃
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