第2章 反逆の少女たち
第13話 彷徨える親心
[1/13]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
因みにアイテム屋での騒動は終わった訳ではなく、まだ続いている。それ程までの威力のある言葉だったからだ。……ユーリにとっては、だが。
「ご、ごめんなさいですかねー?」
「謝ってんのか? それとも バカにしてるのか? いったいどっちだよ!」
多大なるダメージを受けているユーリだったが、辛うじて立ち上がる!なんと言う気力!なんと言う精神力!
例え、才能技能Lv200でも、極論 全生物を含めた最強の300以上でも、技能 童顔Lv2持ってる男には相当なダメージ。……メチャ効くのだ。無慈悲の一撃、どんな堅牢の防御も貫く一言。……いや、Lv3かな?
「って、誰が童顔Lv2だぁぁ!! Lv3!? 伝説級だと言うのかぁぁぁ!!!」
「んなーー! 私何にも言ってないですかねーー!!」
こんな感じで、かれこれ、10分程続いていたのだ。
最初の発端でもある、ランスはランスで欠伸をしつつ、シィルを弄っている。もう、装備は買い揃えているし準備も万端なのだから。言い争っている間にも、ちゃっかり済ませるものはすませていた様だ。
「おい。そろそろオレ様は行っていいか?」
「って、それオレのセリフだっただろっ!」
「うるさい! 貴様が悪いのだ! そんなだから、ガキガキ言われるのだ! たまには我慢と言うヤツを覚えてみろ」
「例え、誰に言われようとも、お前にだけは言われたくないわ!」
今度はランスとぎゃいぎゃい言い出すユーリ。最初の凛々しさが何処かへ行ってしまったようだった。
「ったく……ワカッタ。もう行く」
ユーリは、ぎゃーぎゃー、騒いでいたら、幾らか発散できた様であり、少なからず頭も冷えた様だ。背を向けて出ていこうとしていた時。
「ま、待ってくださいですかねーっ!」
ユーリを引き止めるトマト。
今度は、語尾に≪?≫が付いて無いようだから、本当に何か用事があるのだろう。
「わ、私が間違えたことは謝りますかね……。でも、アナタの事、好みって言ったのは嘘じゃないですかねー? 本心ですかねー!?」
「……途中で疑問系になってる。まだ《?》付いてるし。 も、いい。もう、気にしてないから」
「(絶対嘘だ)」
「(無理してますね……)」
構わない、と言っているのだが、絶対に気にしている、とそう思っている2人。
それは、間違いなく正解である。
とまあ、それはそれとして、ユーリも熟練の冒険者。これくらいの事でいつまでも、取り乱してる筈もなく。
「まぁ、それよりもオレとしては、今だに大事に抱えているその剣の事が気になるがな。そんなに大事な剣だったのか?」
ユーリは表情を元に戻していた。
どうやら、いつもの様子に戻ったようだ。……ま、特大ダメージとは言え、
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ