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魔法少女リリカルなのは〜過ちを犯した男の物語〜
三話:疑問
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するようにヴィクトルは目を瞑りながら答える。その答えにプレシアは、今度は笑いそうになってしまう。似ているとは思ったが余りにも自分と似すぎているのだ。フェイトを娘として認める事などしたくもないが、今もその愛情を利用してジュエルシードを回収させ死者蘇生の秘術を求めて忘れられし都『アルハザード』を目指している最中なのは事実だ。

自分達の間に違いなど殆どないのかもしれない。そう思うと酷く愉快な気分になった。どちらも、親という人種からすればもっとも忌むべき存在だというのに子の親なのだ。何とも皮肉な物だと内心で嘲笑する。


「さて、話は終わった。二人が待っている。そろそろ私は行かせてもらうよ」

「そう、あなたについてもう少し聞きたかったのだけど」

「また、来ることになるだろう。そんなに焦る必要はない」

「そうね……また、会いましょう」


ヴィクトルは仮面を手に取り、再び着け直して部屋から出て行く。その後ろ姿を見ながらプレシアは思う。なぜ、彼は偽物であっても娘を愛することが出来たのかと。そして、それが分かれば何かが変わるのではないかとそう思わずにはいられなかった。


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