暁 〜小説投稿サイト〜
オッス!オラ、フリード!いっちょ踏み台すっぞ!!
わが生涯!いっぺんに台無し
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オッス!オラ社畜!今日もブラック企業でサービス残業だったぞ。

「あ〜、疲れた。帰って寝たい」

毎日これとか・・・労基署にちくったら改善してくれるかな?改善と同時に会社なくなりそうだけど。

俺の人生って仕事に関してはハードモードだよな。それ以外は普通だけど。そういえば、一つだけ違うことがあるな。うちの家系って普通の家系のはずなのに我が家に代々受け継がれてるものがあるんだよな。親が亡くなった時にもらったものなんだけど。毎日肌身離さず持ち歩けって言われた。

「なんなんだろうな、このクリスタルっぽいの。どことなく形がFFに出てくるそれなんだよな〜」

まあ気にしても仕方ないし、帰ろ帰ろ。

いつもと同じ帰り道、いつもと同じ帰宅時間。今日もいつものように帰ってゲームして寝る。そんな変わらない毎日を送るはずだった。

だが今日は何時もと違っていた。ただ少しいつもより疲れていただけ、たったそれだけなのに・・・

気が付けば俺の目の前には一台のトラックが迫ってきていた。

ああ、これは無理ですわ。現世を去る前に一言

「わが生涯、いっぺんに台無し!」

今会いに行くぞ親父、お袋。そんなことを考えながら俺はトラックに轢かれた。





…あれ?俺は死んだよね。ここどこだろうか?辺り暗くて、見にくい。それに、足場が水?

「初めまして」

ん?俺は声のする方向を見た。そこには、金髪の美女がいた。

「いきなりで申し訳ないのですが、あなたには転生してもらわなければなりません」

本当にいきなりだよ。

「は、はあ」

「転生していただけますね?」

→ はい
 YES

どっちもはいじゃねえか!

「嫌です」

言ってやったぜこん畜生!ざまあみろや、運命!

「え?」

「いや、だから嫌です」

「そうですか…」

ん?諦めたのかな?…ファッ!?

「ちょ、ちょっとまって!そのメリケンサックどこから取り出したの!?」

美人の笑顔+メリケンサック怖すぎだろ。

「もう一度聞きます。転生していただけますね?」

「はい!喜んで!!」

今断ったら完全に消される、そんな気がする。

「本当ならもう少し話をしたかったのですが、時間がありません。今すぐ転生していただきます。力をお渡ししますので頑張ってください」

おいちょっと待てや。何だこの投げやり間。もっと丁重に扱えよ!

「では、また」

そういい終わると俺の足元に穴が開いた。

「覚えてろよぉぉぉおお!」

俺の叫びは、むなしく穴に落ちていった。

◆◇◆◇◆


男がいなくなった空間には金髪の美女だけが取り残されていた。

「ごめんなさい」


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