始まりと不死鳥
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「ん〜ぁあ、眠っ」
ポカポカとした日の光を浴びてめいいっぱい体を伸ばす。
駒王学園高等部の屋上。
ここが現在俺のいる場所だ。
まだ4限目の授業中なんだが、サボりなうだ。
2回目の高校生活はかなりキツい。
しかもやってる授業は前世の方がレベルが高いときた。
もうこれサボっていいんじゃね?ってことでサボってる。
「いやぁ、暖かいねぇ。ポッカポカだねぇ」
と、俺の横で何故かビーチパラソルをさし、シートに寝転がるサングラスをかけた束の姿が。
横にはたぶんミックスジュースが置いてあり、何故かハートの形をしたテレビでしかみたことないような二人で飲む専用のストローがささってた。
まぁ、気にしない。気にしないったら気にしない。
俺のサボり仲間様は3年生であるのだが、よくサボるタイミングが重なる。
つーか絶対狙って重ねてるだろ。
俺を巻き添えにするために。
「お前と同じタイミングでサボると千冬がやってくるんだが……」
重々しいBGMを幻聴しそうな雰囲気で。
しかも捕獲率はすっげーたけぇんだぞ?
俺は6割、束は3割の確率で捕まる。
それにあの逃げ足の速い理子でも捕まったことがあるんだぞ?
そんじょそこらのアトラクションよりスリルあるわ!
「いやぁシーくんと一緒にいるとちーちゃんシーくんの方に行くからねぇ、その間に束さんはとんずらだねっ!」
楽しそうににこーっとしながら宣いやがった。
一応俺、主なんだがっ!
もうちょっと「ここは俺に任せて先に行け!」とか、忠義溢れる言葉は言えんのか。
俺、ちょっと悲しくなってくるぜ?
「お前なぁ……
一人で千冬の説教を受けるのがどれだけツラいことか……」
「うんうん。それでそれで?」
束がニヤニヤと笑いながら続きを促してくる。
俺はその様子を見て少し呆れた。
「バレてないと思ったか?千冬がそこにいることくらい気配でわかるぞ?」
俺の背後にあるちょうど人が隠れれそうな室外機を指さす。
すると苦笑しつつ、肩を竦めた千冬が現れた。
「ちぇー、つまんないのー」
「バレてないと思ったのだがな……」
気配察知に関しては自信があるからな。
隠れんぼなら誰にも負ける気はしないぜ。
「まだまだだな♪
んで、今日は用があって来たんだろ?」
「不良生徒を連れ戻すという用があるな」
「不良生徒だってさ。束」
「いやいや、ここはシーくんでしょ」
俺と束はお前何言ってんだよという顔をする。
だってそうだろ?
サボり癖があるだけで成績は優秀だぜ?
まぁ、それは束も同じなんだが、束の場合身内以外への当たり方という問
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