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魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第12話 「お茶目なシュテル?」
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 全国No1デュエリストの称号を持つシュテルのヒット&アウトという大金星で、混成チーム優勢で始まったスカイドッジ。ダークマテリアルズはシュテルの抜けた穴を埋めるために、俺と共にバックスをしていた王ちゃまをアタッカーに移すことにした。
 補足しておくと、スカイドッジでは各チーム2回まで《バック権》を使用することができる。これはバックスが2名以上いるときに使用でき、外野から内野に移動していい権利だ。また他にもバックスが敵のアタッカーを撃破することができれば、バック権を使用せずに自陣のアタッカーになることはできるが、ストックすることはできない。

「レヴィをよろしくお願いします」

 アタッカーに移ろうとする王ちゃまに真剣な顔で話しかけるシュテル。彼女を見たディアーチェの顔は、どことなく呆れているようだった。
 こちらのチームのバック権は残り1回。あちらは2回。数だけで言えばあちらが有利の状況だ。ただシュテルが撃破されたことで、ディアーチェ達は本気になったようで現在作戦会議をしている。個人・集団においての戦力を考えた場合、あちらのチームに余裕はないだろう。
 そんなことを考えていると、隣にシュテルがやってきた。普段よりも距離感が近いように感じるのだが、まあ気にすることはないだろう。現実ではメガネを掛けているシュテルだが、ゲーム内ではメガネがない状態だ。現実でメガネを掛けていないときの彼女もこれくらいの距離感なので、別におかしくはない。

「あれは初見じゃ厳しいよな」
「厳しい? あなたならば避けられたのではないですか。反応速度は私よりもあなたのほうが上なのですから」

 確かに近接主体の俺のほうが射撃主体のシュテルよりは反応速度に優れてはいるだろう。だがどうして少し刺々しく言うのだろうか。
 このデュエルに俺を引き込んだのはシュテルのほうだよな。過去のことに思うところはあるって言ってたけど、それはそれでこれはこれらしいし。

「…………」
「…………」
「……何で付いて来るんだよ?」
「あなたと話すためですが?」

 いやいや、話すだけならもっと距離があってもできるよな。どうして今みたいにぴったりと隣をキープする必要がある。

「……そうか。でもこの距離感で話す必要はないよな?」
「いえ、ありますよ。思わぬ撃破に私の心は傷ついています。なので慰めてください」
「全く傷ついているように見えないんだが?」

 というか、内心は笑っている気がする。高町の潜在能力の高さにデュエリストとしての血が騒いでいそうだし。

「傷ついています。方法は……そうですね、頭を撫でるといったもので構いませんよ」
「お前……真顔で何言ってんの?」

 シュテルは昔から付き合いのある奴だけど、未だに掴めない部分がある奴だ。俺がおかし
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