「ラジェンドラ戦記～シンドゥラの横着者、パルスを救わんとす」の感想
しっかりした文章力、主人公のネタバレ的言動による展開（で得られる読者側のカタルシスが良い）
悪い点
転生者が複数登場する点、オタク的ネタ言動をちょくちょく挿入してる件
主人公以外の転生者を踏み台にする、あるいはされるけど後で逆襲する、そういった物語展開を主軸に据えた話なら転生者複数が登場するのはありだと思いますが。
今作のような原作知識で俺ＴＵＥＥＥする系の話だと、主人公以外の転生者の存在は主人公の特別性を薄めるだけでなく、物語の方向性をブレさせる害悪にしかならないのではと……よほどうまく調理しない限りは。
幸い、今作では序盤だけにしか登場してないので被害も限定的ですが。
今後も出てこないか、出てきてもチョイ役にとどまる事を期待します。
それと。
転生系二次創作小説ではよくある事ですが、主人公がオタク的ネタ言動を取るのは、正直読んでて萎えます。
もちろん、題材となった原作（日常物とかギャク作品など）次第ではそういうゆるい言動も許容されるか、あるいは面白いと思えるポイントになるのでしょうが……
アルスラーン戦記はどう考えてもそうではなく、マジメでお堅い雰囲気や緊張感漂う原作です。
ウィットの利いたジョークくらいならともかく、オタク的ネタ発言の類は違和感ありすぎて、緊張感や雰囲気をぶち壊す要因にしかなってません。
全体的な話の流れ、展開としては秀逸で面白いので（自分は）許容できてますが、ダメな人はそういう部分を見た（読んだ）だけで拒否反応を示してブラウザをそっ閉じする可能性が高いです。
すでに主人公（ラジェンドラ）がそういう言動を取るキャラとして確立してしまってる以上、完全な改善は難しいでしょうが控えめにしていただけると嬉しいです。
コメント
原作知識ありの主人公がそれを生かして物語を主導し良い方向で解決する……
タイプとしてはありがちな話ですが、アルスラーン戦記の二次ではその設定で普通に面白い良作が非常に少ないため、今作は楽しく読ませていただいております。
原作の終わり方が（色々な意味で）悲惨だった事もあり、すっきりとしたハッピーエンドで終わるのを期待しております。
ご無理はなさらない程度に、エタらないで頑張ってくださいね！（善意のプレッシャー）
作者からの返信
2018年 08月 17日 16時 17分
2018年 08月 17日 16時 17分
主人公以外の転生者については、
主人公が原作通りウマウマと王様になってはつまらない。もっとコイツには苦労をさせよう。よし、あの人物に負けて国外追放だ！でも、あの人物そんな強くないよな。じゃあ、テコ入れしよう。でもあの人物が原作よりも強い合理的な理由って？転生者だという以外には思い浮かばない。
って感じで決めました。
ただ、主人公の立ち回りの不自然さが、あの人物を目覚めさせてしまったと言う体にし、潜在的に前世の記憶を持っている人物が居たとしても、その記憶が目覚めることは滅多にない、ということにしたつもりでしたが、うまく表現できておらず、伝わっていないようで、自分の未熟さに赤面しきりです。
実はもう一人、こいつも転生者かもしれないって含みを持たせた人物も居ますが、必然性もないので、それは「かもしれない」に留めておこうと思います。
オタク的ネタ言動は持病です。なるべく発症を抑えるようにはします。
各章五話として、あと二十数話、毎日更新できればあと一ヶ月以内に完結かな、と皮算用しています。そこまで何とか完走したいと思っておりますので、何卒宜しくお願い致します。
2018年 08月 15日 20時 05分