「ソードアート・オンライン~剣と槍のファンタジア~」の感想

鳩麦
鳩麦
 
良い点
主人公たちの見え隠れする本当の目的と、それに向かうための手段の斬新さ。

リアのヒロインタイプ。

情景を理解するのに十分な描写量と、テンポを悪くしない描写量のギリギリのバランスの見極めが上手い。
 
悪い点
少数の誤字。

やや心理描写の不足?
 
コメント
白泉先生、此方ではお初にお目にかかります。改めまして、鳩麦と申します。
先日は作品への感想(覚えていますよ~w)の投稿とメッセージ、ありがとうございました。

そのお礼……と、加えて純粋に書きたいと思いましたので、久々に感想欄への筆をとらせていただきます。

プロローグから最新話までの作品、拝読しました。
処女作とは思えないほど十分に情景の伝わる描写と、オリジナル性の強い、しかし説得力の滲む展開に、とても感嘆しつつ最後まで読ませていただきました。少し気になった点と共に、一つ一つ感想を書かせていただきます。

主人公と目的
主人公であるリアと、その相棒らしきツカサ、最序盤のプロローグと展開を見るように、どうやら彼らは元々SAOで起こりうることを知った上で、何者かの手で直接SAOの内部に送り込まれてきたようですね?その目的が事態解決なのか、はたまた別の何かなのか、その目的が、ひとまず現状では最大の焦点になっているようで、気になっています。
自衛隊に保護されたのなら、もしや送り込んだのは菊岡さんか?
或いは別の誰かなのか?
自体を知った上で何故公表しなかったのか?
ツカサとリアが選ばれた理由は?
多くの伏線と謎が存在していて、序盤から気になる点が目白押しですねw

そしてどうやらゲームの攻略その物が目的とかかわっているらしい二人、その方法として、集団によるSAOの攻略を選びましたね。実に合理的だと思います。と同時に、斬新だな、と思いました。正直書く事ばかりで私はそこまで多くの二次を呼んだとは言えないのですが、多くの二次創作者は(私も含めて)SAOの攻略に際し、初期の頃からの集団による攻略を選ぶことがあまりないなと思ってきました、何故描かないかと言えば、理由は簡単「主人公の個性と活躍を描きにくい」からです。しかし、白泉先生は其処を利用して、リアのリーダーシップ、情報処理、気遣い、そして美貌とセンスを一気に書いていますね。とても上手い手だと思います。
この先彼らがどのように歩むかは分かりませんが、此処で作り上げた強化された攻略面子を上手く利用出来るなら、先を見据えた上でも良い展開だな、とも思いました。そして同時に、難しい方法を選んだな、とも。

全体の能力を底上げするという展開は、SAOの攻略全体にも大きな影響を出すかもしれない手だと思います。そうすると、原作との乖離を広げやすくなりますから、作者としては難しい選択を迫られますよね……その一手を恐れず打った事、素直に尊敬すると共に、今後この展開を利用して白泉先生がどんな展開を出してくるのか、とても期待させていただこうとおもいます。


リア
現状では、この事態にも動じることなく(おそらくは過去と事前情報の影響が大きいと思いますが)、冷静かつ全体に発破を掛け、他者を指導しつつ自分の強化も怠らず、また圧倒的な美貌の持ち主、と言った具合に超然としたところの目立つ主人公である彼女ですが、その人間的な魅力……所謂、キャラクターとしての個性とその魅力が謎に包まれた人物でもありますね。
唯一、キリトとの接点の際には、《超然としたリーダーシップを持つ完璧な女性》としての彼女ではなく、《身内に対する情を持つ少女》としての彼女が見え隠れして「あぁ、決して人間性が希薄なのではなく、「そう言う事」に慣れているだけなんだな」と思わせてくれましたが、そんなある種軍人のような、あるいはどこかの秘密組織のエージェントのような性質を持つ彼女が、個人としてのカラーとしてどんな人物なのか、いまはそれが、より気になってたまりません。


それと関連してなのですが……

人間としての魅力やカラーを描く上でやはり最大のキーになるのが、その人物の心理を描く、所謂心理描写だと思います。
この心理描写、あるいは狙いがあっての事かもしれませんが、現状であると少し物足りないかな、と言う感じが全体的に見受けられました。

SAOは、アニメ等の派手な描写に目を引かれて忘れがちではありますが、実際の所は仮想世界と現実世界、二つの世界で生きる少年たちが、その世界の経験を得て「何を感じるのか」「どう歩んでいくのか」「何を得るのか」そう言った、人間や技術、世界の性質との関係が描かれる物語だと、少なくとも私はそう思っております。

まだ始まったばかり、歩き始めたばかりのリアとツカサ、この二人が、この仮想の世界を歩んでいく中で何を感じ、何を思い、何を得るのか、そう言ったものを描く上で心理描写は不可欠と思いますし、それを見てみたい、と、今の自分は強く感じております。

勿論、白泉先生には白泉先生の表現のタイミングや方法があると思いますので、一連の心理描写に関するお話は決して「こうした方がいい」という事ではなく「作品やキャラクターのそう言う側面が見たい」と言う期待を意味しての事です。
今の心理描写の量が、白泉先生にとって理想的であるなら、一切無視して構いません。

ただいずれ、リアとツカサのそう言った側面や、あるいは彼らとかかわっていく中で変わりゆくであろうこの世界と、この世界に生きるキャラクター達が、白泉先生の作品の中でどう変化していくのか、それらを見る事が出来る事を期待しております。


後半やや支離滅裂になって居ますね……

何分、殆ど一年ぶりに感想を書いたもので……申し訳ありませんw


最後に、どうか白泉先生が、リアやツカサと共に、貴方が思い描くこの物語へのエンディングへとたどり着けますよう心よりお祈りしつつ、終わらせていただきます。
私も、頑張らないといけないなぁw

ではっ!



追伸:最後にお節介を。どうか「続けて」下さい。それが一番大切で、一番難しい事です。 
作者からの返信
作者からの返信
 
鳩麦先生、昨日の今日なのに、こんなに早く読んでこんなに長い感想までくださるとは…!!!もううれしくてうれしくて、そして感動で、涙腺崩壊やら笑いが止まらなくなるやらで大変な状態に陥っています!w(家族から精神病院に行ったほうがいいんじゃないかとまで言われましたw)。でも、僕にとってずっとあこがれてきた先生から感想をいただくなんて、一大事の一大事ですので、どうか見逃してくださいw

 なにより、一年ほど前にいきなり感想を書いた僕を憶えていてくださるとは…‼それだけで本当にうれしいです!そんな偉大な先生に「白泉先生」などと…‼‼‼恐縮やら発狂やらでいっぱいで、はい!

 い、いったん気を落ち着ちつかせます!

 まずは最初のお褒めの言葉、ありがとうございます!

 それと誤字脱字…見直しておきます!

 どこぞやにも書かせていたいただいたような気がしますが、、僕は中学一年の時から小説を書き始めました。きっかけは大好きだったSAOのことをネットで検索してたら、なぜかたまたま鳩麦先生の”戦士たち”を拝読しまして、そこで感銘を受けたというのが始まりです。そこから小説を書くということにはまって、二次創作も、オリジナルも書くようになりました。小説を書いていたのはネットにつながっていませんが、ワードは入っているお古のパソコンなので、投稿などは全く。幼馴染だけに読ませるだけのものでした。すでに中学一年からリアとツカサのアイデアはあって、そこから何年も温めて今こうして投稿させていただいています。

 なかなかに良いアドバイスをくれる幼馴染でしたので、そこで少しは文章力が付いたのかな?なんて思っております。なんてほめられていい気になっていますが、まだまだ思ったように書けない部分もあるので、精進します!



 主人公と目的
 鳩麦先生のおっしゃる通り、この2人は事前に事件を知ってここにログインしてきました。さ、さすが鳩麦先生、鋭いですね!しかし、これはまだまだお楽しみです♪w伏線を大量にしたので、早く回収できたらいいな…と思ってますが、彼らが語るのはもう少し後です!


 鳩麦先生のおっしゃる通り、集団で攻略を目指す二次創作は僕も多分?見たことがありません。正直なところ、ほかの作品とは一味も二味も違う、オリジナリティのあふれる作品にする、というのが僕の目標です。最初の段階から、かなり考えてこのような展開にしました。確かに、かなり難しいです。自分でも、けっこう危ない橋だなぁと思っております。…鳩麦先生のご期待に沿えるよう、がんばります!
 

 リアのことに関しても、僕のこんな文章からいろいろと読み取ってくださって…!そうですね、一番リアという女性のキャラクターにこだわりを持って、一番考えている、といっても過言ではありません。(もちろん、ツカサもですが、やはり主人公はリアですのでw)しかし、僕にとっても彼女はなかなかにつかみどころのない女性で、てこずっておりますwもちろんこんな序盤しか投稿していないので当たり前ですが彼女にはまだまだ、たくさんの顔があります。これから少しずつ出せていけたらなと。
 そして、この場をお借りして言いたいのは、もう一つキーポイントとして、リアとツカサの関係です。キリトとの会話でも、「付き合っていないし、変な関係でもない。大切な人」と語っていますが、いろいろこの2人には深い秘密や過去があるので、そこの部分にも注目して読んでいっていただけたらなと思います。


 な、なるほど!さすが鳩麦先生、アドバイスありがとうございます!現実世界と仮想世界で生きる者の葛藤…ご指摘通り、実のところ迷いが多くあります。実際に僕がSAOというデスゲームの中に入ってみたら…と想像しても、あまり実感がわかないのです。命の危険を冒してでも攻略を目指すのか、それとも安全圏でじっとしているのか…。そして、いきなり現実世界に戻れないと聞いた時の気持ちも。こんな自分の苦手意識から感情表現を無意識的にしないようにしているのかもしれません。(もっともなところ、リアとツカサについてはまだ詳しいことは明かせませんし、なにせん彼らは事情を知ってこの世界に飛び込んできている、という設定ですので、そもそもから逃げていたのかなぁともあとで思いました。)


 それともう一つは、よい小説というのは、あまりストレートな表現は使わないで、登場人物の感情を表す、というのが鉄則なのかなぁと、勝手に思い込んでいる節があります。それを意識しすぎて、変な表現になってしまい、読み手の方に伝わらないのかなぁと。ここは僕自身もまったく未熟なところですのですが、僕ももっとリアとツカサの心理的なものが読者様に伝わってほしいと思ますし、やはり描写は少ないと自分でも思いますので、今回ご指摘を受けて、もっと勉強が必要だと改めて思いました。


 本当に長々とアドバイスやご感想をありがとうございました!感謝感激です!いやいや、なんだか僕のほうがグダグダですwなんだかファンレターのようなものが所々に入り混じってしまい…(-_-;)

 先生の追伸、その通りだなぁと思います。学校生活もかなり忙しいですし、なかなか執筆の時間がない、しかもスランプに陥り、まったく書けないというのも多々経験しましたので、本当に続けることは難しい思います。本当のところを言うと、プロローグを投稿した後、けっこう筆が止まってしまいました。ですが、今はこの小説が投稿されるのを心待ちにしている人がいるので、その人の応援を励みに、そして鳩麦先生のご期待に沿えるように、がんばって書きますので!これからもリアとツカサと、僕の小説を見守っていただけたらな、と思います! 
 では、失礼します!