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戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー

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第一話 大久保少佐!!剣が白銀に輝く漢その十二

 西郷は郵便屋さんにお礼を言ってからだ、大久保を呼んで言った。場所は元老の執務室だ、西郷直筆の書がある質実剛健な執務室だ。和風で畳の上にだ、西郷は正座し毛筆で書類の認可をしていっている。
 その中でだ、己の前に正座をして控えている大久保に言うのである。
「では大久保少佐」
「はい、このジャスティスカイザーなる者達に」
「挑戦状を受けたからにはでごわす」
「この者達と戦い」
「正々堂々と、日帝衆の者としてでごわす」
「勝って参ります」
 毅然としてだ、大久保は西郷に答えた。
「この剣技で」
「そうしてくれもっそ」
 是非にという口調での言葉だった。
「おはんの腕ならば」
「必ず勝つと」
「後は油断しないだけでごわす」
「私が相手が誰であろうとも油断はしません」
「決して、でごわすな」
「私は日帝衆の者です」
 これが返事だった。
「相手は侮らず」
「全力を尽くすでごわすな」
「それは相手への侮辱になります」
 侮ることが、というのだ。戦う相手を。
「それ故に」
「侮らずに戦って、でごわすな」
「勝ちます」
 必ずというのだ。
「そうさせて頂きます」
「それではでごわす」
「杯の用意をしておくでごわす」
 西郷は大久保に対して告げた、こうしてだった。
 大久保は西郷の和風の執務室からだ、退室しこの日も鍛錬と子供達への教育に励んだ。そのうえでジャスティスカイザーとの果し合いに挑むのだった。
 そのジャスティスカイザーはだ、とりあえず変身を解き二人でレンタルビデオショップのアダルトコーナーで吉沢明歩の作品を物色しながら作戦の打ち合わせをしていた。
 尚智はだ、吉沢明歩の人妻もののDVDを手に取って物色しながら弟に問うた。
「俺達の初陣になるがな」
「ああ、勝たないとな」
「負けたらボーナスなしだからな」
「絶対に勝とうな」
 尚武はOLものを手に取りながら言った。
「そしてボーナス貰ってな」
「その他のサービスもな」
「これにしようぜ」
 その吉沢明歩の人妻ものを手にしての言葉だ。
「現物ボーナスはな」
「こっちの方がいいだろ」
 尚武はOLものを推す。
「吉沢明歩ならな」
「そっちかよ」
「それか両方な」
「両方にするか」
「それがいいかもな」
「そうだな、まあとにかくな」 
 DVDの話からだ、尚智は尚武にあらためて言った。
「はじめての相手にな」
「勝たないとな」
「相手は直新陰流免許皆伝か」
「気まで飛ばすらしいな」
「戦場で百人斬りしたってか?」
「いや、一万斬りらしいぜ」
 百人どころではなかった。
「しかもその間剣道の極意兜割りすら何度もしたらしいぜ」
「おいおい、兜割りなんてな」
 尚智は剣道をしているからこそわかる、兜割りなぞはということが。それで尚武にこう言うのだ。
「それこそ相当な達人が全神経を集中させてやっと出来るんだよ」
「それを戦場で何度もしたんだよ」
「化けものかよ」
 これが尚智の素直な感想だった。
「カツホンのインチキ記事じゃなくてか」
「そうだよ、ガチでやったんだよ」
「そりゃスーツ着ても普通にやったら絶対に勝てないな」
 尚智はこのことを極めて冷静に導き出した、己の頭の中で。 
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