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艦隊これくしょん!平和な鎮守府の日常?

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提督、決心する

「なんでこういう事をするんだ!?」
『アッハッハッハ!!彼が私のものにならないなら意味は無いのよ!!もう殺してでも私の傍に置いてやるのよ!!!アッハッハッハッハ!!!!!』
「完全にダメですねあれ!!10時の方向に艦載機!!」

鎮守府の海岸線では鎮守府に所属している艦娘全員で、凛少将の艦隊が行ってくる攻撃の迎撃活動が行われている。凛少将は艦娘というものを好んでおらず、心を持たない巨大な無人機動艦艇を作り上げ、艦隊を組んでこの鎮守府へとやってきたのだが、今はその艦隊がこの鎮守府に雨のように砲弾を降らせている。

「はわわ、今度は爆撃機なのですぅう!!」
「心配要らないわ。赤城さん、ヲッちゃん、同時に」
「解った」
「ヲッ任セ」

正規空母の加賀と赤城、そしてヲッちゃんは同時に艦載機を出撃させ、迎撃を行う。爆撃用の艦載機を一機も残さずに打ち落とし、鎮守府に深い安心感を齎す。

「流石加賀さん、赤城さん、ヲッちゃんなのです!カッコいいのです!」
「造作も無いわ」
「ぶっつけ本番でよく成功したわよね今の」
「結構苦労シタ、タイミングトカ」
「HEY!TALKは後にして欲しいデース!!」

金剛の声で戦線に復帰して迎撃活動を再開する。敵の艦隊に攻撃を加えたいのだが打ち出される砲弾、濃すぎる対空弾幕にこちらの攻撃は落とされてしまう。今は防戦に徹するしかない。そんな時だ、先頭の戦艦から巨大な砲塔が顔を覗かせる。その巨大さに艦娘一同は驚愕する。

「な、なんですかあれ!!?」
「わ、私の主砲の46センチよりも大きいですよ!?」

霧島が大きな声をあげ、日本が誇る最大の戦艦大和も自分が持つ主砲よりも巨大な放蕩に驚きを隠せていない。戦艦としては、排水量と搭載主砲口径、共に現在に至るも世界最大である大和を越える主砲という事だ。

「って待って!?あれって対深海棲艦爆裂砲じゃない!?」
「何!?それを私達に撃とうって言うのか!?っていうかあんなにでかい物だったのか!?」

愛宕がその砲塔が対深海棲艦爆裂砲である気づくと流石の長門も驚いた声を上げた。あんな馬鹿でかい砲塔から撃たれる砲弾など食らったらひとたまりも無い。どうにかして発射を阻止しなくては。

「止めろ~!!何が何でも阻止しろ~!!」
「で、でも届かない、どうしたら!?」
「だ、だめ。水中からも無理!!」
「ま、まさか水中にも弾幕張られるとは思わなかったよ」

水中から顔を出したのは潜水艦である伊168と伊19であった。水中からも無理、空からも対空弾幕によって防がれる。こちらの主砲などの砲弾なども届く前に迎撃されてしまう。これでは手の内ようがない。そして、遂にその巨大な砲塔が命が注がれたように動き始めた。地獄への片道切符にも取れる最強の砲弾、それが今、放たれた。艦娘一同は伏せたり、駆逐艦娘達を庇ったりしたりしているがそれを無に返す砲弾がこちらへと向かおうとしていた。

が、何時まで経っても何も襲ってこなかった。恐る恐る目を開けると自分達も鎮守府も無事であった。

「い、一体何があったんだ?」
「さ、さあ?」
「み、皆さんあれを見てください!!」

扶桑が大声を上げながら対深海棲艦爆裂砲を撃とうとしていた艦を指差した。その鉄塊色に輝く砲塔が奇妙な音を立て、揺れていた。その様子を艦娘達は高い視力によってつぶさを見て取った。そして瞬く間に巨大な砲塔な切り刻まれ、穢れきった絶叫上げるように爆発を起こした。その爆発から何か一つの影が飛び出し、こちらへと向かってくる。皆が身構える前にそれは着地し立ち上がった。

「「「「「なっ!!?」」」」」
「「「「「て、提督!!!??」」」」」

爆発から飛び出したのは自分達の提督だったのだ、しかも足にはなにやら装備様なものをつけている。円形状の盾のようなものだが、そこからは形に沿うそうな刃が仕込まれている。それに遅れて榛名が敵旗艦から一人の女を抱えてやってくる。

「提督、凛少将の確保完了しました!」
「お疲れ様、さて、皆ちょっと下がってくれる?伊っちゃんたちもちょっと上がっててね」

提督に言われて、提督の後ろに付くように離れる。

「あっ、加賀さん、赤城さん、ヲッちゃん悪いけど合図したら艦載機出して貰ってもいい?」
「別に構いませんが」
「何を目的に?」
「ちょっとね」
「ラジャリマシタ」

それを聞いて笑顔を浮かべ、耳につけていた通信機の電源を入れてとある人に合わせる。少しすると反応があった。

『お前か、用件は予想が付くが凛少将か?』
「はい、用件を断るといきなり自ら連れてきた無人機動艦隊にで我々に攻撃を仕掛けてきました。本人は確保しましたが残りの艦隊の殲滅の許可を」
『ああ、凛少将は悪い噂が絶えなくてな。それの大半が事実であったという裏づけもある。好きにやるがいいさ』
「有難う御座います、中将」

電源を切り、通信機を外す。それと同時に足についている装備が猛烈な勢いで回転を始めている。途轍もない回転なのが見て取れる、空気が唸りを上げている。

「今だ!」

提督の合図で艦載機を放つが、なんと提督はそれと同時に高々と跳躍したのだ。そのまま艦載機を足場にして更に高く跳躍していく。高く高く跳ぶに合わせて更に回転音が増していき、赤く染まり始めていた。

「おおおおっ!!!赤雨の一撃!!」

身体を大きく捻りながら脚を剣にし思いっきりカーブを描くように振り上げた。足の装備、否脚から撃たれた巨大な斬撃は、空気を切り裂きながら真空の刃を生み出しながらそのまま艦隊へと向かっていき海ごと艦隊を切り裂き、大爆発させた。そして空からは船の血とも言えるオイルが血の如く空から降り注いだ。

提督はそのまま海に落下し、艦娘達に救助され、その後尋問大会が行われてしまった。そして自分が元正樹中将の副官として少将の地位に居た事と、『赤雨』という死神と呼ばれている事を白状した。 
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